出版社内容情報
日米を震撼させた「生体解剖」の解明に挑む。
戦後の軍事裁判で明らかにされた九州大学医学部による「生体解剖事件」。その真相に迫った名著『生体解剖』に加筆した新版。
昭和20年5月、九州上空にて、海軍戦闘機「紫電改」の体当たりによって墜落したB29爆撃機の飛行士12名。彼らは大きなケガを負うこともなく、捕虜になった。しかし、戦局の悪化と度重なる空襲により、捕虜の処遇に困っていた西部軍司令部は、九州大学医学部OBの軍医に処置を一任する。
▼やがて、飛行士たちのうち8名が九大の解剖室に運ばれ、「肺摘出」「心臓摘出」「脳の切開」といった医学実験の犠牲となった。しかも、生きたまま麻酔を打たれ、輸血に代わる「海水注射」も打たれながら……。
▼人間の命を救う立場にある医者が、なぜ凄惨な行為を行ったのか。責任は軍部にあるのか、医者にあるのか。
▼原爆で死んだことに偽装した事件が、なぜアメリカにばれたのか。そして戦犯裁判の結末は?
▼戦後、日米を震撼させた悲劇の真相を克明に追ったノンフィクション。昭和54年の発売とともに大反響を呼んだ名著が、戦後60年目に甦る!
内容説明
昭和20年5月、日米を震撼させる悲劇は起きた!海軍戦闘機「紫電改」の体当たりによって墜落したB29爆撃機の飛行士12名。彼らは次々と九州大学医学部の解剖室へ連れていかれ、生きたまま「肺摘出」「心臓摘出」「脳の切開」「海水注射」といった医学実験や解剖の犠牲となった。人間の生命を救う立場の医者がなぜ凄惨な行為を行ったのか。そして裁判の結末は?昭和54年の発売とともに大反響を呼んだ名著が甦る。
目次
第1部 生体解剖事件(「適当に処置せよ」;最初の犠牲者;“手術”の全貌 ほか)
第2部 人肉試食事件(こうして捏造された;一人の勇気)
第3部 軍事裁判(証人と証言;最終弁論と論告)
著者等紹介
上坂冬子[カミサカフユコ]
1930年、東京生まれ。1959年、『職場の群像』で第一回中央公論社思想の科学新人賞を受賞したのを機に文筆活動をはじめ、以後ノンフィクション作家として執筆活動に専念する。1993年度菊池寛賞、正論大賞を受賞
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感想・レビュー
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fwhd8325
東京には空がないというけれど・・・
うさを
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