出版社内容情報
日本の道徳の結晶、二宮尊徳はかく語りき!
松下幸之助、豊田佐吉、渋沢栄一はじめ、多くの戦前生まれの日本人の精神的支柱だった二宮金次郎の珠玉の教え。待望の現代語抄訳。
二宮金次郎(尊徳)。その存在を知ってはいても、いったい何をし、何を語った人か、いまや知る人は少ないだろう。しかし、二宮金次郎こそ、ある意味では日本の道徳の結晶ともいうべき存在なのである。戦時中の日本の修身の教科書について、戦後に厳密な調査を行った占領軍でさえ、二宮金次郎は「中庸、節倹、勤勉の精神に富んだ日本最初の民主主義者」だと評価した。しかし、それすら今では忘れられている。
▼時には厳しい父の言葉のように、時にはやさしい祖父の言葉のように心にしみこんでくる珠玉の教えの数々。これを読み進めるうちに、われわれ日本人がしっかりと伝えてきた人の生きるべき道を、自分の胸に響かせることができるはずである。こんな生きる智恵と滋味にあふれた話を読みたかった。こういう話を語り継ぎたかった。そう思える一冊である。
▼ともすれば現代の我々が忘れてしまいがちな、本物の処世訓が、いま読みやすい現代語新訳でよみがえる!
●第1章 文字なき経文
●第2章 柿を選ぶのにも
●第3章 鼠の地獄 猫の極楽
●第4章 米と糞桶
●第5章 人の捨てざる「なき物」
●第6章 豊蘆原に天下る覚悟
●第7章 毎年の実り
●第8章 飢饉を救う
●第9章 今ここを生きる
●第10章 世に知られる人は
目次
文字なき経文
「天の理」と「人の道」
人道は水車の如し
勝手気ままでは
「己に克つ」教え
到達点は一つ
百事百般儲けもの
『孟子』は『中庸』より難しい
この道を尽くす
大は小を積んで大となる〔ほか〕
著者等紹介
渡辺毅[ワタナベツヨシ]
昭和35年、愛知県生まれ。皇学館大学文学部国史学科卒業。昭和59年、三重県の公立学校に奉職。員弁郡東員町立東員第二中学校教諭、皇学館大学非常勤講師。平成11年、第9回三重教育文化賞受賞。平成12年、(財)日本教育研究連合会「教育研究表彰」受章
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