出版社内容情報
さびしい時、苦しい時にふと思い出す「忘れられない一句」、日本人であれば、一度は目に留め耳にした大切な「この一句」を鑑賞する。
「いつも口ずさむ一句があります。声に出していると、しだいに勇気が湧いてきます。いつも幸せでいたいと思うけれど、生きていく上ではさまざまな困難があるものです。そんなとき、私はいつもこれらの私にとって
[大切な一句]に励まされるのです」と語る著者は、 “杉田久女”の句と出合い人生を変えました。
▼日本人の心のふるさと、日本人のさまざまな情感、情趣、美意識、哲学、思想といったものが、俳句という世界一短い詩――十七音の言の葉に込められています。だからこそ、この十七音の言の葉には、励ましや勇気を与え人生さえも変えてしまう力があるのです。
▼杉田久女の一句をはじめ、日本人として覚えておきたい一句、日本人であれば一度は眼に留め、耳にした「大切な一句」、さびしいとき苦しいときふと思い出す「忘れられない一句」を鑑賞し、紹介する。
●春の句
●夏の句
●秋の句
●冬・新年の句
内容説明
世界一短い詩・俳句。しかし、俳句には大きな力が秘められている。淋しいとき、苦しいとき、十七音の言の葉は、励ましや勇気を与え、人生さえも変えてしまう。著者が俳句を始めるきっかけとなった杉田久女の句や、愛誦している「大切な一句」を一句ずつ紹介する。
目次
春の句(花衣ぬぐやまつはる紐いろいろ(杉田久女)
春の鳶寄りわかれては高みつつ(飯田龍太) ほか)
夏の句(うき我をさびしがらせよ閑古鳥(松尾芭蕉)
涼しさや鐘をはなるる鐘の声(与謝蕪村) ほか)
秋の句(たましひのたとへば秋のほたるかな(飯田蛇笏)
白露や死んでゆく日も帯締めて(三橋鷹女) ほか)
冬・新年の句(ゆびさして寒星一つづつ生かす(上田五千石)
白をもて一つ年とる浮鴎(森澄雄) ほか)
著者等紹介
黛まどか[マユズミマドカ]
神奈川県に生まれる。1994年『B面の夏』50句で第40回角川俳句賞奨励賞を受賞。同年、女性だけの俳句結社「月刊ヘップバーン」代表。日韓文化交流会議委員。2002年5月、句集『京都の恋』(PHP研究所)にて第2回山本健吉文学賞受賞
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