出版社内容情報
チベットを舞台にした、壮大な奇跡の物語。
「輪廻」をテーマに、壮大に、かつユーモアも交えた魂の感動物語。世界の宗教を取り上げた3部作『見えないものの環』の中の一作。
現代フランスを代表する劇作家・小説家エリック=エマニュエル・シュミットの宗教3部作の第1作目。本書では、チベット仏教、輪廻転生をテーマに魂のあり方を教えてくれる。根底には生、死、信仰といった普遍的なテーマのある魂の感動物語。
▼著者は無神論者の家庭に育ち、学校でカントやデカルト、パスカルに触れるうちに神について考えるようになったというだけあって、信仰とはなにかが、神なき時代の現代人にも受け入れやすい形で書かれている。
▼夢が教えてくれたところによれば、私はかつて犬であり、アリ、ネズミ、毛虫、カメレオンであり、ふん便にたかるハエでした。それまで人間に生まれたことはほとんどなく、ミラレパの話をして輪廻から開放されたくてもできませんでした。あまりじょうずに生まれ変われなかったんです。たいていはネズミで、ネズミ捕りかネコの口の中で死にました。ですから、この肉体で挽回しなくてはなりません。(本文より)
内容説明
魂を浄めるために夢から夢へ駆け巡った九〇〇年―。フランスのベストセラー作家が描く時空を超えた自分探しの物語。
著者等紹介
シュミット,エリック=エマニュエル[シュミット,エリックエマニュエル][Schmitt,Eric‐Emmanuel]
1960年フランス、リヨン生まれ。パリ高等師範学校卒。哲学教授を経て劇作家となり、日本でも上演された『愛は謎の変奏曲』など数々の戯曲で成功を収め、いまやフランス演劇界で最も注目されている作家である。小説家としても、雑誌『エル』の読者大賞に輝いた『ピラトによる福音書』(邦題『小説イエスの復活』(日本放送出版協会))をはじめ、『神さまとお話しした12通の手紙』(PHP研究所)など話題作を次々と世に送り出している
阪田由美子[サカタユミコ]
1958年生まれ。慶応義塾大学文学部卒。翻訳家
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