内容説明
一人の男を、命よりも深く愛した少女エリサを待ちうける信じられない運命とは…。まるでジェットコースター!読者を夢中にさせる極上のエンターテイメント性と、世界の批評家が絶賛した高い芸術性。どんな冒険よりも夢中になる純愛物語、いよいよ衝撃の結末へ。
著者等紹介
アジェンデ,イサベル[アジェンデ,イサベル][Allende,Isabel]
ラテンアメリカで最高の評価と人気を誇るチリ人女性作家。その衝撃的なデビュー以来、傑作を次々と世におくりだし、『天使の運命』で、大陸や言語圏を超えた世界的なベストセラー作家としての地位を不動のものにした。彼女の作品は全世界で3500万冊を売り上げているだけでなく、数々の文学賞を受賞している。現在はサン・フランシスコに在住
木村裕美[キムラヒロミ]
東京生まれ。上智大学外国語学部イスパニア語学科卒業。内外の銀行勤務を経て、フリーの翻訳家。1991年より、マドリッド(スペイン)在住
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
白のヒメ
56
ゴールドラッシュの未開のカリフォルニア、黄金を狙って集まる世界中の荒くれ者達の中、か弱い女のエリサは何度も命の危険を冒しながらも、中国人の少年の変装をして、初恋の相手を探し旅をする。エリサが出会う人達のなんとも個性豊かで魅力的な事。そして本当の運命の相手とは、探して見つかるものではなく、気が付くことで見つかるものなのだというロマンティックなメッセージ!久々に登場人物たちに深く感情移入出来た物語。堪能至極でした。2016/07/05
Haru
28
海外ものらしいジェットコースターストーリーでした。スケールも環境も現実から大きく離れていて、物語の中にトリップするのにぴったり。ゴールドラッシュ時代の狂乱のなか、地獄に堕ちるもの、悪徳や抜け目なさで富を築くもの、ただ流されていくもの、それぞれの運命の物語とエリサ、タオの生きざまの物語が絡み合い、フォーティーナイナーズのカリフォルニアを堪能しました。宗教に限らず、心の中に強い芯と信念がある人は、例え押し潰される事があっても、最後は前に進めるのだな。ローズを含めてね。2016/07/16
りつこ
28
下巻は一気読み。慣習や体面に縛られてがんじがらめになっていたエリサが家を飛び出し紆余曲折を経て自分自身を見出だしていく。再会したタオ・チェンとのエピソードはまるでハーレクィンロマンスのよう…。ちょっとお安く思えるところがなくはなかったが、それも含めて楽しい読書だった。アジェンデってこんなだったっけ?他の作品も読んでみよう。2016/06/08
秋良
6
その人に向いてる環境と産まれた環境は違うというか、お嬢様生活より逞しく生きる生活の方がエリサに合ってるということで、良かった良かった。表紙とタイトルがハーレクインぽくて損してるような。2018/01/21
ぺん@
2
女性が生きるにはつらい時代に生きた力強い女性の物語、恋愛で会ったり、仕事というか、先見の明のある女性だったり。恋愛物語、と軽く評してしまうには激動の時代を駆け抜けた登場人物たちに申し訳ないように思えるような。まっすぐに愛を信じる思い込む強さは土地柄なのかなと、情熱的で、まっすぐで。混沌とした中でも生き抜いた力強さを感じる本でした。後半は一気読み。2012/07/24