出版社内容情報
まだまだ謎の多いニュートリノの不思議に迫る。
銀河系は円盤ではなく球形!? 「隕石」大衝突の跡はあるのに破片すら見つからない!? シンプルかつエレガントな宇宙論をやさしくひもとく。
1908年、シベリアのツングースカ地方に「隕石」が衝突した。爆発の規模は原爆1,000個分。だが……いくら探しても、その破片すら見つからなかった。それは、宇宙に漂う「透明な星」の仕業か――?
▼本書は、この謎を解くカギになると思われる「ミラーマター(鏡像物質)」の秘密に迫る。
▼では、ミラーマターとは何か? いま知られている「反物質」とはどう違うのか? それは、これまで存在が確認されているどの物質とも異なる性質を示すという。なにしろ、ミラー物質は通常の光を発したり反射したりしない。だから見ることはできない。しかし、見ることができなくとも、その存在を仮定しないと解明できない事実がこの世にはあるのだ。木星級の巨大惑星が中心星のすぐ近くを、公転周期4日程度という恐ろしいスピードで周回しているという太陽系外惑星が見つかっているが、その謎解きにも挑む。
▼ノーベル賞学者も予言した新物質に迫る真剣な科学書。
[第1部]そもそもミラーマターとは何ものか
●第1章 科学の革命が起こる
●第2章 ものの最小単位は何か? 力とは何か?
[第2部]ミラーマターが宇宙空間に存在する証
●第3章 「見えない物質」が銀河系の大半を占める
●第4章 世にも奇怪な「太陽系外惑星」
[第3部]実験室および太陽系における証拠
●第5章 ミラー粒子とポジトロニウム
●第6章 ツングースカの出来事と太陽系内ミラーマター
[第4部]深地下から届けられたプレゼント
●第7章 消えるニュートリノのミステリー
●第8章 スーパーカミオカンデの衝撃
内容説明
1908年、シベリアに「隕石」が衝突した。爆発の規模は、原爆1,000個分。だが…いくら探しても、「隕石」の破片すら見つからなかった。それは、宇宙に漂う「透明な星」の仕業か―?巨大“系外惑星”などにまつわる最新宇宙理論をやさしくひもとく真剣な科学書。
目次
プロローグ ツングースカ大爆発の不可思議
第1部 そもそもミラーマターとは何ものか(科学の革命が起こる;ものの最小単位は何か?力とは何か?)
第2部 ミラーマターが宇宙空間に存在する証(「見えない物質」が銀河系の大半を占める;世にも奇怪な「太陽系外惑星」)
第3部 実験室および太陽系における証拠(ミラー粒子とポジトロニウム;ツングースカの出来事と太陽系内ミラーマター)
第4部 深地下から届けられたプレゼント(消えるニュートリノのミステリー;スーパーカミオカンデの衝撃)
著者等紹介
フット,ロバート[フット,ロバート][Foot,Robert]
1964年生まれのオーストラリア人。メルボルン大学を卒業後、ウィスコンシン・マディソン大学(米国)、サウサンプトン大学(英国)、マクギル大学(カナダ)等で研究を続け、現在は、メルボルン大学物理学部研究員(Australian Research Fellow)。理学博士。専攻は、素粒子物理学、宇宙物理学、宇宙論
沢田哲生[サワダテツオ]
1957年兵庫県生まれ。京都大学理学部物理学科卒業。工学博士。現在、東京工業大学原子炉工学研究所助手。専門は原子力工学、とくに原子炉物理、原子力安全の研究に従事。最近の関心は、原子炉の多目的利用(水素製造、海水淡水化ほか)、宇宙用原子炉、原子力と宇宙物理・惑星科学・バイオサイエンスの相互関係など
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