出版社内容情報
生誕100年を迎えた小津が描いた人間ドラマ。
なぜ小津安二郎の映画は懐かしさを感じさせるのか。生誕100年を迎えた彼が描いた戦後の日本人、その喜びと悲しみの人間模様に肉薄。
小津安二郎の映画はなぜ懐かしいのか。なぜ世界の映画人にこれほど賞賛されつづけているのか。
▼ビデオが普及した今日、作品の細部にまで目を凝らすことが可能になり、小津の真価が新たに輝きだした。小津は映画のショットそのものを一枚の絵と捉え、精魂を込めた「作家」だったのだ。
▼本書は、小津が描いた人間模様に焦点を当て、戦前から戦後高度経済成長期に至る日本人の生活や精神構造の変遷をたどる。そこから浮かび上がる、人間であること、家族であることの喜びと哀しみが、深く心に滲みることになるだろう。小津生誕100年を記念して真実に迫る。
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[章構成]第1章:『淑女と髯』――マルクスの<御真影> 第2章:『一人息子』――血という闇 第3章:『長屋紳士録』――<異人>たちの焼け跡 第4章:『風の中の牝鶏』――プシュケーの祈り 第5章:『東京暮色』――女たちに降る雪は 終章:『東京物語』から『秋刀魚の味』へ――日本人のいま
●第1章 『淑女と髯』――マルクスの<御真影>
●第2章:『一人息子』――血という闇
●第3章:『長屋紳士録』――<異人>たちの焼け跡
●第4章:『風の中の牝鶏』――プシュケーの祈り
●第5章:『東京暮色』――女たちに降る雪は
●終章:『東京物語』から『秋刀魚の味』へ――日本人のいま
内容説明
小津安二郎の映画はなぜ懐かしいのか。なぜ世界の映画人にこれほど賞賛されつづけているのか。ビデオが普及した今日、作品の細部にまで目を凝らすことが可能になり、小津の真価が新たに輝きだした。小津は映画のショットそのものを一枚の絵と捉え、精魂を込めた「作家」だったのだ。本書は、小津が描いた人間模様に焦点を当て、戦前から戦後高度経済成長期に至る日本人の生活や精神構造の変遷をたどる。そこから浮かび上がる、人間であること、家族であることの喜びと哀しみが、深く心に滲みることになるだろう。
目次
はじめに ビデオで読む小津安二郎
第1章 『淑女と髯』―マルクスの“御真影”
第2章 『一人息子』―血という闇
第3章 『長屋紳士録』―“異人”たちの焼け跡
第4章 『風の中の牝鶏』―プシュケーの祈り
第5章 『東京暮色』―女たちに降る雪は
終章 『東京物語』から『秋刀魚の味』へ―日本人のいま
著者等紹介
中沢千磨夫[ナカザワチマオ]
1952年札幌市生まれ。北海道大学水産学部水産増殖学科卒業。同大学大学院文学研究科(国文学専攻)博士後期課程単位取得退学。北海道大学文学部助手を経て、現在、北海道武蔵女子短期大学教授。専攻は日本近代文学、映像論
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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