出版社内容情報
半導体ベンチャーの雄が語る日本を再生する法。
元東芝の開発部長であり、「落日の半導体業界を救う平成の坂本竜馬」ともいわれるベンチャーの雄が語る「日本経済を蘇生する方法」。
東芝の開発部長という要職を捨て、たった一人でベンチャーを創業。わずか10年で株式を上場、2002年の売上高130億円、純利益8億円にのぼる超優良企業「ザインエレクトロニクス」を育て上げた著者の持論は、「ベンチャーこそ日本経済を再生する」である。ところが、現実には日本にベンチャーを育てる風土がない。それはなぜなのか。また、1980年代は「日本半導体の黄金時代」といわれたのに、なぜ日本企業は急速に競争力を失ったのか。半導体の黎明期から開発に携わってきた著者だから見える「業界の未来」とは? 本書は、「ファブレスメーカー」(工場を持たず、製造を委託する)という新しいビジネスモデルを構築し、いまや世界の流れとなりつつある「水平分業」に特化して売上を倍々ゲームで伸ばしているベンチャーの雄が、日本の製造業ならびに技術者が進むべき道を説いたもの。自信を失った技術者たちに贈る熱きエールでもある。
●第1章 技術者への道
●第2章 ベンチャーとは何か
●第3章 水平分業の時代
●第4章 半導体は出版業
●第5章 技術者よ夢を忘れるなかれ
内容説明
東芝の開発部長の職を拾て、たった一人でベンチャーを創業。わずか十年で超優良企業に育てあげ、「落日の半導体王国に現れた坂本竜馬」ともいわれる著者が、自信を失った日本の技術者たちに贈る熱きエール。
目次
第1章 技術者への道(父の姿に中小企業のオヤジにはなるまいと決意;夢はものづくりに携わること ほか)
第2章 ベンチャーとは何か(仲間の独立にショックを受ける;ベンチャーの意義を初めて知る ほか)
第3章 水平分業の時代(ファブレスメーカーとは何か;「垂直統合型」の経営で成功した日本企業 ほか)
第4章 半導体は出版業(なぜ世界シェア八割のヒット商品がつくれたか;信頼できるファブとの提携が不可欠 ほか)
第5章 技術者よ夢を忘れるなかれ(技術開発に投資できなくなった日本企業;若者に蔓延する「こんなモンジャン症候群」 ほか)
著者等紹介
飯塚哲哉[イイズカテツヤ]
1947年、茨城県生まれ。75年、東京大学工学部大学院博士課程修了。同年、東芝入社。半導体技術研究所開発部長を経て、91年にザイン・マイクロシステム研究所(現ザインエレクトロニクス)を創業、代表取締役社長に就任。98年、液晶ディスプレイ向けデジタル信号処理チップ(システムLSI)の量産出荷を始める。半導体ファブレスメーカーのビジネスモデルを構築。2001年、JASDAQ市場へ株式上場。同年のアントレプレナー・オブ・ザ・イヤー、ベンチャー・オブ・ザ・イヤー受賞。2002年、東洋経済アントレプレナー賞受賞。日本半導体ベンチャー協会会長も務める。工学博士。主な著書に『CMOS超LSIの計画』(培風館)他
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