出版社内容情報
末期がんで死を見つめた男性が描く詩の世界。
死の宣告を受けた絶望から、やがて残された時間を希望と感じるまでになった一人の男性。読むたびに心に響く愛と希望のメッセージ。
「余命、半年から一年……」。三十二歳の春、著者は突然“いのちの期限”を宣告される。深く閉ざされた暗闇の中、答えの見つからない問いを何度も繰り返し、やがて、こころの奥からあふれだした言葉の数々。それはやがて「詩」という形をとっていた。地元・群馬の森に囲まれた病院に入院するときの心象を切り取ったのが次の詩である。『戻れぬ覚悟と戻りたい願いを かばんにつめこんで 森ふかく白い世界に 今日からぼくは旅にでる――「白い世界」』。著者はしかし、かけがえのない愛に支えられ、暗闇の中にも光を見出していく。「たとえ、それがかすかな希望でも、今を生きる希望となれば、私はその希望の光を信じたい」。極限の状態にあって、なお愛と死を見つめた生命のメッセージ。悩み多く、逃げ出したくなるほどつらい人生であっても、きっとそこには希望があるはず。年齢や境遇を越え、すべての現代人に読んでもらいたい一冊。
●つながっている自分
●回り道
●眠れない夜
●自分のちからで
●真実
●2001年3月8日 いのちの宣言
●白い世界
●下手な嘘 ほか
内容説明
余命、半年から1年…極限の状態にあって、なお愛と私を見つめた生命のメッセージ。
目次
プロローグ(つながっている自分;回り道 ほか)
白い世界(二〇〇一年三月八日いのちの宣告;白い世界 ほか)
愛するあなたへ(父へ;母へ ほか)
生きるための詩(生きる;ナツツバキ ほか)
著者等紹介
沖田世寿[オキタセイジュ]
1968年、群馬県出身。中央大学文学部英米文学専攻卒業。2001年、自らの病を契機に創作活動を始める
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