出版社内容情報
希代の書誌学者が論争に勝つ極意を伝授。
学会の重鎮に論争を挑んだり、世の定説を覆すとき、どういう準備をし、どう執筆すればよいか。自らの論争遍歴から導き出した極意を伝授。
「相手の学力と経験をあらかじめ測定せよ」「自分の立場に有利な先行文献を咀嚼せよ」「最初から持ち札を全部出さず様子を見よ」「相手が勇み足や失言するよう怒気を発せしめよ」「相手の欠陥が致命的であると確認してから鍼を打て」「相手の全く知らない文献を提示して気落ちさせよ」「箇条書き方式で次から次へ問い質し相手を逃がすな」……学生時代から、自ら挑んだ論争も、受けて立った論争も「負け知らず」の著者が、論争に必ず勝つための極意を伝授する。第一部「私の論争遍歴」、第二部「論争の方法」、最後に「論争に必ず勝つ方法18章」という構成。とくに第二部では、福田恒存、小林秀雄、渡部昇一など論争の名手たちの鮮やかな「論法」を紹介。相手からの批判・非難・難くせをいかに切り返し、反撃して完膚なきまでにギャフンといわせるか、その過程が克明に描かれており、論争を見物する面白さも堪能できる。
[第1部]私の論争遍歴
●学生運動から国文学へ
●学界への挑戦
●二十分で東大教授を葬る
●権威の虚妄を衝く
[第2部]論争の方法
●下村治・大来佐武郎の論争法
●福田恆存の論争法注釈
●渡部昇一の論争法注釈
●小林秀雄の防壁
内容説明
進駐軍の脅迫に屈せず20分で東大教授を葬り学界の権威の虚妄を衝く。学生時代から自ら挑んだ論争も受けて立った論争も「負け知らず」の著者が論争に必ず勝つための極意を伝授する。
目次
第1部 私の論争遍歴(学生運動から国文学へ―論争修行の時代;学界への挑戦―騒然たり;二十分で東大教授を葬る―越智治雄批判;権威の虚妄を衝く―三好行雄・吉本隆明との論争)
第2部 論争の方法(下村治・大来佐武郎の論争法―紳士たちの模範例;福田恒存の論争法注釈―名手の論法;渡部昇一の論争法注釈―毒蛇は急がず;小林秀雄の防壁―殺し文句の効用)
論争に必ず勝つ方法18章
著者等紹介
谷沢永一[タニザワエイイチ]
関西大学名誉教授。文学博士。昭和4年、大阪市生まれ。昭和32年関西大学大学院博士課程修了。関西大学文学部教授を経て、平成3年退職。サントリー学芸賞。大阪市民表彰文化功労。大阪文化賞。専攻は日本近代文学、書誌学。評論家としても多方面で活躍
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感想・レビュー
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芙美夫
毒ドーナツを食べたいな