出版社内容情報
史上最年少芥川賞作家の初エッセー集。
史上最年少の芥川賞受賞作家、40万部のベストセラー『日蝕』の著者が綴った、初めてのエッセイ集であり文明論でもある注目の一冊。
「我々は何時しか、生き物そのものを模倣してロボット動物を造り、それに『ペット』に対するよりも、もっと普遍的な愛情を注ぐようになるかもしれない」「試みに古典的傑作と呼ばれる恋愛小説の中に携帯電話を一つ投げ込んでみると良い。その殆どは壊滅してしまうのではあるまいか?」「或る教団が、科学的事実とはまったく別の次元で、つまりは、その教団独自の形而上学的事実に基づく死生観を根拠として、医学的に見れば完全に死んでいる或る人間の死を否定する時、我々の社会はそれにどう対処するのであろうか」……。京都大学の学生時代に史上最年少で芥川賞を受賞、衝撃のデビュー作『日蝕』が40万部のベストセラーとなった著者が初めて綴ったエッセイ集。コンコルド墜落、狂牛病、同時多発テロからテレビゲーム、携帯電話まで、現代社会のさまざまな事件や現象を作家ならではの視点から読み解いた、鋭い文明批評でもある。
●「玩具」と「ペット」
●加工の技術
●得体の知れぬもの
●「私」の現在の位置
●「なのに」と「だから」
●科学信仰時代の人間の死
●骨肉論 ほか
内容説明
史上最年少の芥川賞受賞作家。衝撃のデビュー作にして、40万部のベストセラーとなった『日蝕』の著者が初めて綴ったエッセイ集。
目次
「玩具」と「ペット」
加工の技術
得体の知れぬもの
「私」の現在の位置
「なのに」と「だから」
科学信仰時代の人間の死
骨肉論
らくがき考
ガッズィーラ!
「近い」ということ〔ほか〕
著者等紹介
平野啓一郎[ヒラノケイイチロウ]
1975年、愛知県生まれ。京都大学法学部卒。1998年、大学在籍中に文芸誌『新潮』に発表した『日蝕』が話題を呼ぶ。同年、『日蝕』で第120回茶川賞を受賞
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