出版社内容情報
この国はなぜこんな姿になってしまったのか。
教育の荒廃、医療の腐敗、警察の士気低下、家族の崩壊……。日本社会の安心を揺るがす根本原因=病理を診断し、その処方箋を提示する。
平成不況突入後、わが国では、景気回復、経済再建が最優先課題として掲げられ、幾多もの議論および取り組みの結果、不良債権処理、構造改革の始動など、その処方箋がようやく見えつつある。だがその一方で、これまでには考えられないような事件、不祥事、醜聞が噴出してきた。
▼子どもたちの以上な犯罪、子どもの未来に対して無責任な大人たちの増加、医者による医療ミスの続発、司法の腐敗、われわれがもっとも頼りにしていたはずの警察による不祥事、信じられないほど巨額な国や地方自治体の借金、社会全体に広がるモラル・ハザード……。「まさにこの国は病んでいる」との思いにとらわれてしまうような現象が目白押しである。
▼日本社会の「安心」「安全」を揺るがす事件、事象をつぶさに観察・分析してきたジャーナリストと精神科医が、お互いの現場体験を交えながら、日本の病が何に起因するかを「診断」し、正常な国になるための具体的な処方箋を提示する。
●処方箋1 医療の腐敗にメスを入れよ
●処方箋2 「ゆとり教育」という幻想と訣別すべし
●処方箋3 子どもを救うのは「親の自信」
●処方箋4 インセンティブが働く社会に
●処方箋5 金銭哲学と品格を備えよう
内容説明
この国の安全と安心を脅かす病理を摘出する!続発する医療ミス・国および地方自治体の巨額な借金・子どもたちの異常な犯罪「教育改革」の迷走・警察の不祥事・歪んだ税制・敗者復活のない社会…。ジャーナリストと精神科医によるタブーなき対論。
目次
処方箋1 医療の腐敗にメスを入れよ(医者の異常な世界が露呈した薬害エイズ問題;安部氏の直情径行的な性格に沈黙させられた医師たち ほか)
処方箋2 「ゆとり教育」という幻想と訣別すべし(何が日本の教育を停滞させているか;権威に弱い教育関係者 ほか)
処方箋3 子どもを救うのは「親の自信」(ミクロの事件をもってマクロの規範としてはならない;やはり親のあり方に問題は帰着するのか ほか)
処方箋4 インセンティブが働く社会に(インセンティブのない日本の社会;如才ない生き方と内部告発に両面性 ほか)
処方箋5 金銭哲学と品格を備えよう(政治家は自分の専門で官僚と戦うべきだ;金によってからめとられる政治家たち ほか)
著者等紹介
桜井よしこ[サクライヨシコ]
ベトナム生まれ。ハワイ州立大学歴史学部卒業後、「クリスチャン・サイエンス・モニター」紙東京支局勤務を経て、1980年から16年間にわたり日本テレビ系・ニュースキャスターを務めた。現在、もっとも注目されるジャーナリストとして活躍中
和田秀樹[ワダヒデキ]
昭和35年大阪府生まれ。東京大学医学部卒業。東京大学附属病院精神神経科助手、米国カール・メニンガー精神医学学校フェローを経て、現在は精神科医。川崎幸病院精神科コンサルタント、東北大学医学部非常勤講師(老年内科)、一橋大学経済学部非常勤講師(現代経済学)、緑鉄受験指導ゼミナール代表
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