PHP新書<br> ユーロランドの経済学 - 政治の思惑・通貨の力学

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ユーロランドの経済学 - 政治の思惑・通貨の力学

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  • サイズ 新書判/ページ数 220p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569614595
  • NDC分類 338.97
  • Cコード C0233

出版社内容情報

誕生から3年目を迎えるユーロ。為替相場低迷の背景に潜む、国民国家の論理と新たな経済力学であるグローバリズムの相克という問題を探る。

1999年1月1日、四十年におよぶ紆余曲折を経て、統一通貨ユーロが産声をあげた。それから二年。グローバリズムを追い風とした経済の力学に、各国の国益を固持しようとする政治の力がブレーキをかける――ドルに対抗する新たな基軸通貨たる期待を担いながらも、政治と経済のせめぎあいの只中で、ユーロ相場は下がりつづけた。

▼各国の経済事情を無視した単一金利がもたらす様々な矛盾、「貧しき隣人」たる東方諸国の加盟問題、国民の反ユーロ感情の舵取りが難しいイギリスの動向、加盟国拡大に伴う意思決定方式の改革等々、生まれながらに多くの難問を背負ったユーロ。なぜ彼らはそれほどまでして「統一」にこだわりつづけるのか? 果たしてユーロは順当に成長し、世界経済に影響力を発揮していくことができるのか? 

▼ロンドンの滞在経験も長い、ヨーロッパ経済の第一人者が、日本からはなかなか見えてきにくい、ユーロ経済の真の実力とその展望を読みとく。

●序章 ユーロランドは朱鷺の国 
●第1章 二歳になったユーロランド 
●第2章 ユーロランドの内と外 
●第3章 画一的なき収斂 
●第4章 東方拡大への展望 
●終章 統合欧州の深化と進化

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Humbaba

1
複数の国という財務を預かっている者たちが共通して使う通貨であるユーロ。さらに、新たに東方諸国が加わろうとすることで、その問題はさらに複雑になっていく。複雑な問題が具体的にどのような姿を取っているのかを理解できる一冊。ただし、書かれたのが大分昔なので、今とは状況が異なっている。2010/03/14

KJ

0
政治はEUを深化させ、経済はEUを進化させる。政治の思惑を押し付ければ、経済は萎縮し、経済の力学に任せれば、政治は収拾がつかなくなる。ただこのグローバル化した世界の中で、欧州が存在感を持つためには、不断の努力で困難を乗り越え無ければならないのだろう。改めてユーロ誕生期におけるEUの理想と葛藤の挑戦を見た。2012/07/15

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