出版社内容情報
江戸時代の儒者・貝原益軒による『養生訓』は単なる健康のハウツウではなかった。心身をいたわり人生を真に楽しむ「養生の思想」の現代的意義を解く。
江戸中期の医師であり儒学者であった貝原益軒が著した『養生訓』。時代を超えて多くの日本人に読み継がれてきただけでなく、最近では世界的にもその思想への関心が高まっている。
▼天地と遠い祖先からの授かりものである「いのち」への畏敬、老いてこそ真に味わうことができる人生の楽しみ、心身のもとは「気」の流れであるとする身体観、人間に備わっている「自然治癒力」への信頼……益軒が説く「養生」とは単なる健康のハウツウではなく、江戸という成熟社会に暮らす人々の生き方の思想であった。それは飽くなき消費生活への反省を迫られ、また医療テクノロジーに自らの生死を翻弄されている現代人にとっても、きわめて示唆するところの大きいメッセージになっている。
▼本書では、病や老いといった人間の「弱さ」に温かなまなざしを注いできた著者が、名文で知られる益軒の味わい深い文章を読みといていく。健やかな心身のための珠玉の一冊である。
[第1部]『養生訓』の思想
●いのちへの畏敬
●楽しみの人生
●気の思想
●自然治癒力への信頼
[第2部]『養生訓』の方法
●食養生と性養生
●呼吸と導引
●メンタルへルス
●慎病・択医・用薬
●育幼と養老
[第3部]『養生訓』の影響
●養生書の盛行
●養生の実践者
●『養生訓』と現代医学
内容説明
江戸時代の儒家・貝原益軒が著した『養生訓』。天からの授かりものである「いのち」への畏敬、老いてこそ真に味わえる人生の楽しみ、心身の本は「気」であるとする身体観、人間に備わる自然治癒力への信頼―益軒が説く「養生」とは、たんなる健康のハウツウではなく、江戸という成熟社会に暮らす人々の生き方の思想であった。『養生訓』のことばから、飽くなき消費生活への反省を迫られ、医療テクノロジーに自らの生死を翻弄される現代人へのメッセージを読みとく。健やかな心身を保ち養うための、珠玉の一冊。
目次
第1部 『養生訓』の思想(いのちへの畏敬;楽しみの人生;気の思想;自然治癒力への信頼)
第2部 『養生訓』の方法(食養生と性養生;呼吸と導引;メンタルヘルス;慎病・択医・用薬 ほか)
第3部 『養生訓』の影響(養生書の盛行;養生の実践者;『養生訓』と現代医学)
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