出版社内容情報
奔放な恋の物語を古典からとり出し、田辺流解釈で楽しむ。紫式部の恋のかけひきや棄てた女房のミイラを抱いてしまった男の話など24話。 秘めやかだからこそ、深く烈しくつのる想い……。『源氏物語』『伊勢物語』などの古典、または伝説や史実から、せつない恋の物語を取り出して、田辺流解釈で楽しむ本。▼老女の恋を優しくかなえる、在原業平の本当の「色男」ぶり。出世のため女房を棄て、財力のある親のいる娘と結婚し地位を得た男が、数年ぶりに元の妻を訪ね、懐かしい再会の翌朝、ふと見ると、抱いていたのはミイラだったという話。聡明で機智に富んだ紫式部の、わくわくするような恋のかけひき。絶対に人に明かせない、式子内親王との御簾をへだてた恋に身もだえし、内親王の死後、その墓にかずらとなってまつわりついた藤原定家の想い……など24話を収録。▼「あとがき」で著者は、「なんと日本人は<恋する能力>に恵まれた、<血の熱い>民族だったのか」と言っている。▼月刊誌「歴史街道」(PHP研究所)の好評連載を、大きな活字で読みやすくまとめた、「恋の花束」「恋の見本帳」ともいうべき書。
内容説明
秘めやかに、深く烈しく想いはつのり…。紫式部の昔から、白蓮の時代まで、せつなく愛しい24の恋物語コレクション。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
98
恋する人の紡ぐ歌の美しさは、恋が故の輝きなのでしょう。罪のように愛して、秘めた想いを奏でる世界に酔いました。恋は気がつけば陥る罠なのかもしれません。2017/04/28
千頼
1
当たり前だけど、昔から色んな恋があったんだよな。自分の思いとは関係ないものもあれば心変わりもあり、叶う恋も叶わない恋もある。前は、叶っても叶わなくても夢中になれる気持ちがあれば幸せだと思っていた。でも今はどうにもならないと分かっている恋をしているせいか、なるべく試練なく幸せな結末を迎える恋を読みたい。ここに書かれているどんな恋もどんな想いも好き。大姫や千姫のような儚い恋心に憧れた時期があったことを思い出した一冊。[図書館本]2021/01/09
アネモネ
1
紫式部から白蓮の時代までの日本女性の恋の短編集。さらっと。
マメ
0
在原業平、っていいな~(^w^)2013/12/14
ゆりっぺ
0
2000年7月7日