かくて日本人は飢死する

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  • サイズ B6判/ページ数 195p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784569611396
  • NDC分類 611.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

  日本は世界有数の「豊かな国」であり、「飽食の時代」といわれているが、それは本当なのか。自身の飢餓体験を基に発する祖国への警告。  「ぼくの飢餓体験は、昭和20年あたりから昭和22年暮れまで。最後の頃は餓死寸前だった。そして、今の日本は、いつ、あの列島住民、明けても暮れても食うことばかり念頭にあった状態に堕ちこんでも不思議ではない」??。▼荒唐無稽な話と一笑に付すことができるだろうか。わが国の米や小麦などの食糧自給率はわずか27%、世界178カ国中の130番目。30年後、世界で5億トンの穀物不足が恒常的になるといわれている。▼“飽食ニッポン”の食卓を支えているのは海外からの大量の輸入食品である。しかし、この輸入が未来永劫絶えない保証はあるのか。▼「遺伝子組み換え食品」が人類を救うかのごとき報道、論考がある。しかし、その種を押さえ、殺生与奪の権を握るのは、米国の穀物メジャーである。▼わが国における農業問題や食糧問題を説き続けてきた著者が、戦後日本が築き上げてきた「繁栄」の土台の脆弱さを指摘しつつ、最後の警鐘を鳴らす。  

内容説明

ぼくの飢餓体験は昭和二十年夏あたりから、二十二年暮れまで。そして今の日本は、いつあの状態に堕ちこんでも不思議はない。―「農」を棄てた民族の報い。

目次

1 「飢える」ということ(「米が余った」と聞いて慄然とした;「効果」がなかった減反政策 ほか)
2 食いもの植民地・日本(「アメリカ食」を相手にしたのは日本だけ;民族本来の生き方の放棄 ほか)
3 遺伝子組み換え食品は人類を救うか(「神の領域」に踏み込むことの異常さ;種の支配は世界の支配を意味する ほか)
4 「繁栄」の果てに(日本がとるべきポジション;“性”は伝統回帰を始めた ほか)

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

雪風のねこ@(=´ω`=)

50
日本は古来より、自然と調和した衣食住を継承してきた。それは八百万神の信仰に顕れている。それが崩れ去ったのが戦後の米国の占領政策であった。大地から大切に地域共働で育まれた米を主食とする事で、豊かな地域社会の形成と食に対する感謝があった。それが米とつく国に崩されるとは皮肉である。何食も絶えず溢れる現世は、とても空虚な幻想である事を意識しなければならない。読んでいて火垂るの墓の清太は、野坂さん自身を描いていたんだなと痛切に思う。死ぬ一歩手前までの飢えを経験されたからこそ書けたのだろう。是非この書も一読されたい。2015/12/18

たなぴー

1
インタビュー形式で書かれた本で、読了後、野坂氏が言いたいことは まさに前書きに書かれてある通り。 「警告も対策も模索もしない。今更どうにもならない・・・」 食べ物が身の周りにあふれているのに、自給率は極端に低い。 これが何を意味しているのか、誰も考えない。そんな愚かな民族は滅びる。 野坂氏はこう言い放ち、こうなったのは 自分たち昭和ヒトケタ世代の責任だと逃げずに言うが、 あなたたちだけの責任ではなかろう。 愚かなものが滅び、日本列島に生存可能な個体数の適正化の 今は転換期なのだ・・・・・と・・・「食」に関2012/12/30

がんもどき

0
図書館本。 これは奥付が2000年発行になってるから、野坂さんが脳梗塞で倒れる前の本か。「昔はよかった」「今はアメリカの言いなり」「日本人は昔通りの食事でよい」「今の子供はダメ」「引きこもりや、ボーッと生きている人はこの先どうやって生きていくのか」等々。やや眉に唾つけつつ読んだところもある。何やかや言って最後は昭和ヒトケタ世代が悪い、で終わる。2020/07/13

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