出版社内容情報
明治維新、日清戦争、そして三国干渉……。帝国主義時代の真っ只中に放り出された近代日本の命運を、陸奥宗光の生涯を通じて描き出す。 開国から不平等条約の改正、日清戦争の勝利と下関講和条約、そして三国干渉……。日本は250年にもおよぶ鎖国を経て、帝国主義時代の真っ只中に放り出された。 中国をはじめとするアジア諸国が次々と西洋列強の植民地にされていくなかで唯一独立を守った維新日本は、弱肉強食の帝国主義時代にあって、誰の助けも受けずに独力で近代化を遂げていくのである。 本書では、明治人の「気概」と「戦略」でもって明治日本の生存と尊厳を守り抜いた外交官・陸奥宗光の波乱の生涯を描き出す。 和歌山という朝敵藩出身でありながら、討幕運動に身を投じ、維新後は薩長藩閥と対決し、政府からは自助され投獄された陸奥。しかし、武士敵伝統を持つ彼は、常に国家を考え、日本の近代化に邁進していくのであった。 独立を守り国際化に突き進んだ近代国家への道のりを、近代日本建設のために国家に尽瘁した明治人の生き様を通して描く日本の近代外交史である。 ●第1章 父と子 ●第2章 自得翁 ●第3章 明治維新 ●第4章 鵬翼折る ●第5章 冬の鶯 ●第6章 蛍雪の功 再び ●第7章 蛍雪の功 三たび ●第8章 日本のデモクラシー ●第9章 日本の憲政 ●第10章 議会民主主義の最初の挫折 ほか
内容説明
維新日本は、弱肉強食の帝国主義時代にあって、誰の助けも受けずに独力で近代化を目指した。気概と戦略。明治日本の生存と尊厳を守り抜いた外交官の波乱の生涯。
目次
父と子―爛熟する十八世紀文化
自得翁―江戸時代エリートの思想的遍歴
明治維新―革命と硝煙の時代へ
鵬翼折る―プロシア的軍事国家の出現
冬の鶯―土佐のいごっそうに振りまわされる
蛍雪の功再び―獄中の勉強三昧
蛍雪の功三たび―プロシア的憲法でよいのだろうか?
日本のデモクラシー―近代国家への模索
日本の憲政―世界に誇るサムライ・デモクラシー
議会民主主義の最初の挫折―暴力的な大選挙干渉〔ほか〕
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