出版社内容情報
時代が求める人材とは??。私心を捨て、請われるままに政財界と教育界の頂点で活躍した明治の偉大なリベラリストの軌跡を綴る感動の物語。 「平生釟三郎」とは??東京海上火災保険在職中に旧制甲南中学、甲南高等学校を創立。その後、甲南病院を創設し、川崎造船を再建、社長に就任。さらにブラジル経済使節団長、貴族院議員、文部大臣、日本製鉄会長、大日本産業報國会会長を歴任……。その活躍の舞台は教育界から経済界、さらには政界にまで及んでいる。 明治・大正・昭和の激動の時代を生きた平生釟三郎が、なぜ、これほどまでに社会から必要とされる人物となったのかを、その生い立ちから終焉までを伝記スタイルで時系列に綴ったものである。 21世紀を目前にしながら、果てしない混迷の淵にあえいでいる今日の日本にとって、我々が忘れ、見失い、あるいは捨ててしまったものは何か、また、何を再び取り戻さねばならないのか、その方向を探し求めるとき、この偉大なリベラリストの生き様こそが、暗雲垂れこむ時代の中で、一点の蒼空になってくれるに違いない。まさに現代人必読の書である。
内容説明
世界に通用する紳士たれ!閉塞状況の今こそ、正しい倫理観と幅広い教養を見につけよ―生涯、リベラルな生き方を貫いた偉大なる明治人から現代人へのメッセージ。
目次
第1章 燃える向学心(貧しさと闘いながら;実業界への道)
第2章 実業界を全力疾走(苦闘の末に;波瀾を乗り越えて)
第3章 奉仕活動に専念(理想の実現に向かって;神戸のために立つ)
第4章 最後のご奉公(暗い坂道;運命に殉じて;終焉)