出版社内容情報
花筏、木下闇、秋渇き、友待つ雪、川明り、内はまぐりの外しじみ……。おんなの暮らしにかかせない昔ながらのことばを集めた、ことば帳。 薄氷、木下闇、帰り花、友待つ雪、山笑う、男梅雨・女梅雨、目の正月、はんなり、内風呂をたてる、川明かり、むかし顔、苦み走る、目に借りができる、内はまぐりの外しじみ、勘平にしてくれ……。本書は、母や祖母が使っていた粋で懐かしい日本語を集めたことば集である。 好きな詩歌やことば、文章などを切り抜いておく癖があった、と著者はいう。ノートの隅っこや手帳の余白に、自分なりのことばの抽きだしをつくっていた。著者は、長らく創世期のテレビ局で番組制作にたずさわり、今は目白大学教授。本書は、集めたことばを編んだ一冊である。 たとえば、薄氷。「うすらい」と読めば、春を告げるやさしい氷のこと。歳時記でも春の項をしめる。一方、「はくひょう」と読めば、恐ろしいイメージが漂う。中国の詩経「戦戦兢兢、深淵に挑んで薄氷を踏むが如し」による。 様々な横文字が氾濫している今、美しく粋な日本のことばを解説し、紹介した一冊である。
内容説明
薄氷、木下闇、帰り花、友待つ雪、山笑う、男梅雨、目の正月、はんなり、内風呂をたてる、川明り、むかし顔、苦み走る、勘平にしてくれ…。なくしたくない日本の心。
目次
1 季節のことば(春;夏;秋;冬)
2 ことばと暮し
3 ことばを遊ぶ
4 ことばの点鬼薄