PHP新書<br> 天智天皇―律令国家建設者の虚実

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天智天皇―律令国家建設者の虚実

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  • サイズ 新書判/ページ数 253p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784569604602
  • NDC分類 288.41
  • Cコード C0221

出版社内容情報

  なぜ『日本書紀』は中大兄の虚像を創り出したのか? 通説の再検討から「軍事王」天智の実像に迫り、隠された意図を明らかにする問題作。  641年、初めて歴史にその名を登場したのは父・舒明天皇の葬礼であった。時に16歳の青年は、4年後の645年、蘇我入鹿暗殺の機会を狙う刺客として飛鳥板蓋宮にいた。 歴史の表舞台に颯爽と登場した中大兄皇子こと天智天皇。しかし、律令国家建設のパイオニアたる理想の皇太子、そして後には天皇の理想像として語られることになる<中大兄>とは、『日本書紀』において創くり上げられたものだった。 本書では、従来の<中大兄>像のイメージを一新、「軍事王」天智としての実像を解明する。 目次より●二人の皇太子 ●年十六にして誄す ●韓人、鞍作を斬る ●改新之詔を宣ふ ●天に双つの日無し ●正々世々、君主を怨みじ ●水表の軍政 ●都を近江に ●鼎鳴る ●近江大津宮天皇の誕生。 丹念な『日本書紀』の再検証から<中大兄>像創造の過程を明らかにし、大化改新、白村江を勝ち抜いた英雄??「軍事王」としての天智の実像を描き出す問題作である。  

内容説明

641年、初めて歴史に登場したのは父舒明天皇の葬礼。時に十六歳の青年は四年後、蘇我入鹿暗殺の機会を狙う刺客として飛鳥板蓋宮にいた。歴史の表舞台に颯爽と登場した中大兄皇子こと天智天皇。しかし、律令国家建設のパイオニアたる理想の天皇としての「中大兄」像とは、『日本書紀』において創り上げられたものだった。本書は、丹念な『日本書紀』の再検証から「中大兄」像創造の過程を明らかにし、大化改新、白村江の英雄―「軍事王」としての天智の実像を描く問題作である。

目次

序章 二人の皇太子―厩戸と中大兄
第1章 年十六にして誄す―誕生と少年期
第2章 韓人、鞍作を斬る―乙巳の変の謀議
第3章 改新之詔を宣ふ―古代日本行革の実像(1)
第4章 天に双つの日無し―古代日本行革の実像(2)
第5章 生々世々、君王を怨みじ―千三百五十年前の冤罪
第6章 水表の軍政―百済救援戦争
第7章 都を近江に―即位への試練
第8章 鼎鳴る―内乱の予兆
終章 近江大津宮天皇の誕生―不改常典と近江令と

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Naota_t

4
★3.1/本書の狙いは「他にまとまった陳述史料がないため問題の多い日本書紀の叙述に依拠しながら、しかし、あくまでもそれを批判的に検討することによって、激動の時代を生きた中大兄皇子という人物の等身大の生涯を捉え直すこと」(p28)。専門用語が多いため、読むのに時間がかかった。本書を読み、天智天皇自身より、史学研究とは何なのか理解が深まった。様々な史料を多面的に照らし合わせながら、全て信じることなく読み解くのは根気のいる作業だ。歴史が本当に好きでないと務まらないと思った。古代に文字で残してくれた人に感謝。2023/09/10

0
聖徳太子は実際以上に美化されてるのは常識?だけど、天智天皇もと言われればそんな気もする。大海人皇子の皇太弟の解釈は、なるほどと思える見方だった。2010/10/14

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