出版社内容情報
南北朝期の主役として活躍したバサラ大名。
南北朝期の主役の一人として、表に裏に自在に活躍した「バサラ大名」の大いなる魅力を描く、長編伝奇小説。
南北朝の動乱期、武芸だけでなく連歌や立花など風流に通じ、華美な服装、そして遠慮のない振る舞いで「バサラ大名」と称された佐々木道誉(高氏)。本書は彼の波瀾の生涯を描く長編小説である。
▼鎌倉幕府が弱体化し、次なる政治秩序が模索されていたころ、衆望を集めた後醍醐天皇は、幕府打倒を図る。やがて百数十年続いた武家政権を、いったんは朝廷に取り戻すことに成功するが、加担した武士たちが、恩賞の問題で再び不満を募らせることに。そこに登場してくるのが足利尊氏であり、元弘元年の政変(元弘の変)後、尊氏に従った佐々木道誉である。道誉は尊氏の影の参謀として臨機応変に立ちまわり、尊氏とともに時代を動かしていく。そして、再び京に武家政権を打ちたてるのである。
▼「バサラ」を演ずることを、悪い時代を自由に生き抜くための手段とし、己れの進むべき道を強かに、確かに歩んだ武将の生きざまを、見事に描出する力作である。文庫書き下ろし。
●近江源氏の発祥
●京極と六角
●討幕の気運
●天皇受難
●北畠具行の悲劇
●勤王武士の蜂起
●足利挙兵を勧告
●番場宿の惨劇
●北条氏滅亡
●建武の親政 ほか
内容説明
鎌倉幕府が弱体化し、次なる政治秩序が模索されていた時代。衆望を集めた後醍醐天皇が、いったん政権を朝廷に取り戻すが、それに加担した武士たちは恩賞の問題で再び不満を募らせる。そこに登場してくるのが足利尊氏。そして、その影の参謀として時代を動かしていったのが、本書の主人公・佐々木道誉である。武芸だけでなく文学・風流にも通じた「バサラ大名」の生涯を描く長編小説。
著者等紹介
羽生道英[ハブミチヒデ]
1935年、大阪府生まれ。近畿大学法学部卒業。日本文芸家協会会員
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