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石原莞爾―「満洲国」建国を演出した陸軍参謀

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  • サイズ 文庫判/ページ数 400p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569577364
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

満洲事変を画策した陸軍参謀の行動を描く力作。

「世界最終戦論」など独自の理論を展開し、満洲国建国のシナリオを描いた陸軍参謀の、信念ある行動と生き方を満洲事変を中心に描く。

「世界最終戦」論や「東亜連盟」構想など独自の理論で、満洲国建国のシナリオを描いた関東軍参謀・石原莞爾。本書は彼の生涯を描く長編小説である。

▼来るべき次の戦争は世界最後の大戦争である。西欧文明の中心は米国に移り、日本は東洋文明の中心となって、日米間で殲滅戦争が行われるであろう。したがって、満蒙に独立国家を建設し、満蒙を『五族協和』『王道楽土』の地にすることは、東亜の民族が一丸となりこの世界最終戦争に備えるためである――これが石原の満洲国建国の目的であった。石原は関東軍司令官本庄繁や参謀板垣征四郎を動かし、なんとか建国にこぎ着ける。だが軍部はそこに止まらなかった。満洲を足がかりにさらなる拡大を目指したのである。不拡大を唱える石原は、強硬派の東條英機と対立。彼は抑えのきかなくなった陸軍に絶望し、やがて自ら予備役を志願するのであった。

▼型破りな天才的軍人の闘いの日々を、満洲事変を中心に活写する力作。

●第1章 満洲事変前夜 
●第2章 柳条湖事件 
●第3章 越境将軍 
●第4章 錦州爆撃 
●第5章 チチハル攻撃 
●第6章 錦州占領 
●第7章 満洲建国 

内容説明

「世界最終戦」論、「東亜連盟」構想など独自の理論を展開し、満洲国建国のシナリオを描いた関東軍参謀・石原莞爾。建国後、不拡大を唱える彼は、強硬派の東条英機と対立。民族協和、王道楽土をめざした満洲国も石原の理想からは隔絶の状況となり、やがて彼自身予備役となって第一線を退いた。毒舌家で型破りな天才的軍人・石原中将の波乱の生涯を、満洲事変を中心に描く力作。

著者等紹介

楠木誠一郎[クスノキセイイチロウ]
1960年福岡県生まれ。1982年日本大学法学部卒業後、出版社に勤務。歴史雑誌編集にたずさわる。1996年『十二階の柩』(講談社)で小説デビュー。1999年から専業作家に。『名探偵夏目漱石の事件簿』(広済堂出版)で第8回日本文芸家クラブ大賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

TheWho

13
戦前の日本陸軍の異端児で、天才戦略家と云われた石原莞爾の満州事変を中心に語る一代記。もし満州国設立による不拡大方針とソ連南進防備強化、日中融和そして日米戦争回避の石原構想に則った戦略であったならば先の大戦の趨勢はどうだったのだろう?しかし石原は所詮戦略家であり、政略家でも政治家でもなかったので、結局同じ結末に陥ったかも知れない。19世紀ドイツのビスマルク・モルトケ体制が無い戦前日本では、政略無き戦略の限界だったのだろう。現代日本の安倍晋三の政略に期待したい。2020/06/24

Tomoichi

7
満州事変を中心に石原莞爾の生涯を描く。満州事変が彼が策謀したほど順調に事が運ばなかった事や軍中央の無能ぶりに驚く。彼と日蓮主義の関係がもう少し描かれると彼の内面と行動が理解できるのかも。毀誉褒貶のある人であり評価が難しい人であるが、それが彼の魅力であり今後も研究対象になっていくのでしょう。2014/10/18

イプシロン

6
日蓮国家主義の急先鋒であり、実行部隊の中心人物であった人。ともすると悪の権化のように解釈されているが、思想だけを見ていくと、そうではないということがわかる。満州事変を起こした張本人であるが、日中戦争、2・26事件ほか、多くの機会に不拡大方針を持っていたのも事実。石原の行動力、押しの強さは畏怖に値する。もしも日蓮宗石原派の教祖になっていたらどうなっていただろうか? そんな視点で一読するのも面白いかもしれない。あまりにも対極的なライバル、東条の存在は歴史が求めた必然的パワーバランスだったのかもしれない。2014/05/21

きっしょう

4
途中、内容に違和感を感じたので確認したら小説だった。経緯の良し悪しは別にして思想的にも現実的にも満州国の建国を主導し豪放でありながら相当の切れ者であることが窺い知れる。「五族協和」をはじめ、石原の理想に対する姿勢は一貫してブレが無い。歴史の「たられば」を考えても意味はないかもしれないが、ついそれを考えてしまう人物の一人だと思った。2024/06/20

Ted

4
'02年5月刊。☓ 評伝小説。小説としての出来が悪く、途中から、読むのが苦痛になるほど退屈。2021/04/10

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