出版社内容情報
登場人物ごとに味わう『論語』の愉しみ。
不朽の古典『論語』は、孔子と対話した人々の人間味あふれる逸話の宝庫でもある。顔回らの高弟から諸侯まで、人物ごとに味読する一冊。
孔子と弟子たちの言行を集録した『論語』は、たんに教訓めいた言葉をならべた箴言集ではない。ときに厳しく、ときにやさしく、ときに愚痴めいた本音を弟子に漏らす孔子。弟子たちの方も、虚心坦懐に「仁」や「礼」を問うかと思えば、師の矛盾を鋭く突くこともある。まさに丁丁発止の師弟の対話をみずみずしく描いた文学作品でもあるのだ。しかし、全二十篇におよぶ『論語』のなかで、孔子以外の人物は飛び飛びに登場してくるに過ぎず、その個性や人間味までを把握するのは難しかった。
▼本書は、『論語』の逸話を登場人物ごとにまとめ直し、孔子と対話した人々や孔子が人物評を残した人々について、めいめいの個性が際立つようにまとめたユニークな論語読本。最愛の弟子・顔回、勇を好んだ子路、商才に長けた子貢らの有名な弟子たちから、一度しか名前が登場しない隠者までほとんどすべての人物を網羅している。不朽の古典『論語』の新しい楽しみ方に出会える一冊。
●序章 『論語』を楽しむための基礎知識
●第1章 主要名言でたどる孔子の生涯
●第2章 多士済々の弟子たちとの対話
●第3章 孔子と対話した諸侯・貴族・家臣たち
●第4章 孔子の先輩たちと伝承時代の人々
内容説明
孔子と弟子たちの言行を集録した『論語』は、登場人物の人間味あふれる逸話をえがいた文学作品でもある。本書では、『論語』全二十篇を頭から読むのではなく、人物別にエピソードをまとめ直し、それぞれの人柄や個性がよくわかるように解説。最愛の弟子・顔回、勇を好んだ子路、商才に長けた子貢らの高弟から、一度しか名前が出ない隠者までを網羅した「ポケット人物読本」。文庫書き下ろし。
目次
序章 『論語』を楽しむための基礎知識
第1章 主要名言でたどる孔子の生涯
第2章 多士済々の弟子たちとの対話
第3章 孔子と対話した諸侯・貴族・家臣たち
第4章 孔子の先輩たちと伝承時代の人々
補章 その他・孔子の同時代人
著者等紹介
狩野直禎[カノナオサダ]
1929年、東京生まれ。1953年、京都大学文学部史学科卒。東洋史専攻。聖心女子大学助教授を経て、京都女子大学文学部教授、同大学学長を歴任。現在、京都女子大学名誉教授
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