出版社内容情報
英国海軍随一の英雄の生涯を描く長編小説。
ナポレオンが率いるフランス海軍の前に立ちはだかり、ついに英国の地を踏ませなかった、英国海軍随一の英雄の生涯を描く長編小説。
イギリス海軍史の上で、最も国民に尊敬されている提督、ホレーショ・ネルソン。彼は、トラファルガー海戦において、フランス海軍を打ち破り、ナポレオンをして、ついに英国の地を踏ませなかったという事蹟で、世界史上でも有名である。日本でいえば、日本海海戦の東郷平八郎というところだ。しかし、日本におけるこの人物の紹介は、名前こそ知られているものの、詳しいものは非常に少ない。そこで、本書では、ネルソン提督の波瀾に満ちた生涯を、宿敵である、ナポレオンの行動と並列しながら、わかりやすく描き出している。特に、ハミルトン夫妻との交流など、私生活の面もあえて描くことによって、この偉大な人物の人間くささをも抽出し、冒険とロマンにあふれた魅力的な伝記小説になっている。また、ナポレオンという、当時の際立った人物をサブストーリーに据えたことで、ネルソンの生きた時代背景が、より鮮明に描き出されている。文庫書き下ろしである。
●第1章 1793年 トゥーロン/失業同然の砲兵大尉 ほか
●第2章 1794年 バスティア攻撃/失脚 ほか
●第3章 1795年 ジュノヴァ湾の海戦/上京 ほか
●第4章 1796年 ジョゼフィーヌとの結婚/ボナパルトとの間接的戦闘 ほか
●第5章 1797年 イタリア平定/サン=ヴィセンテ岬の海戦 ほか
●第6章 1798年 エジプト遠征計画/再び地中海へ ほか
●第7章 1799年 シリア出兵とアブキールの陸戦/ネルソンの失望 ほか
●第8章 1800年 治安の悪化/ネルソンの帰国 ほか
●第9章 1801年 ホレーシアの誕生/政教和約 ほか
●第10章 1802年 イギリスとの和平/ネルソンの評価 ほか
●第11章 1803年 戦争の準備/地中海艦隊司令長官
●第12章 1804年 実りなき封鎖/皇帝ナポレオン一世 ほか
●第13章 1805年 優柔不断/追跡 ほか
内容説明
ホレーショ・ネルソンは、英国海軍史上、国民に最も尊敬されている提督であり、さらには、ナポレオンの率いるフランスからイギリスを守った、ヨーロッパ史上の大英雄でもある。本書では、ネルソンの活躍とナポレオンの行動を並行して描くとともに、その私生活にも分け入りながら、この魅力的な人物の実像に迫ってゆく。栄光と挫折、そしてロマン溢れる生涯を活写した長編歴史小説。
著者等紹介
柘植久慶[ツゲヒサヨシ]
1942年、愛知県生まれ。1965年、慶応義塾大学法学部政治学科卒。在学中より、コンゴ動乱やアルジェリア戦争に参加。1970年代初頭よりアメリカ特殊部隊に加わり、ラオス内戦に従軍する。1986年より作家活動に入る
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