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鈴木正三―現代に生きる勤勉の精神

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  • サイズ 文庫判/ページ数 348,/高さ 15cm
  • 商品コード 9784569575568
  • NDC分類 188.82
  • Cコード C0130

出版社内容情報

日本近代精神の先駆・鈴木正三の生涯と思想。

すべての職業が仏道修行になると説き、日本の近代精神の先駆をなした思想家・鈴木正三。その生涯と思想のすべてを解明した力作評論。

西欧諸国が二百年を費やした近代資本主義社会の構築を、わずか百年足らずで成し遂げた日本。その原動力となった日本人の勤勉の精神は、源流をたどると徳川時代初期の一人の禅僧に行きつく。鈴木正三がその人である。

▼「何の事業も、みな仏行なり」と説き、一貫して民衆に働くことの素晴らしさを語り続けた正三は、従来、仮名草子作者としてわずかに知られる程度であった。しかし近年、日本人の職業観・勤労観の基礎をつくった人物として、急速に評価が高まっている。

▼本書は、長年にわたり正三研究を続けてきた著者が、その生涯と思想の全体像を読み解いた力作評論。四十二歳で旗本武士の身分を捨て出家、島原の乱後は九州で荒廃した民心の慰撫に勤めたという激動の人生と、そうした現実とぶつかりながら練り上げられた珠玉の思想は、今なお多くの教訓と示唆にあふれている。「働くこと」の価値を見失った感のある現代日本にあって、ぜひとも読んでおきたい一冊。

[第1部]鈴木正三評価の視点 
●第1章 鈴木正三という人 
●第2章 鈴木正三はマルチタレント 
[第3部]鈴木正三の生涯とその思想――歴史的大転換期に生きた男 
●第3章 多感な幼少年時代(三河武士の鈴木一党) 
●第4章 悩み多き青年のとき(関ケ原、大坂冬・夏の陣に出陣) 
●第5章 正三、出家する(遍歴と修練の十二年間) 
●第6章 弁道と教化の実践(修道三部作の感性) 
●第7章 江戸における教化と大団円(正三は死ぬとなり) 
[第3部]正三の著作とその思想の継承・展開 
●第8章 生涯かけた仕事 
●第9章 正三が書いた七部のテキストと拾遺集 
●第10章 なぜ今、鈴木正三か

内容説明

西欧諸国が二百年を費やした近代資本主義社会の構築を、わずか百年たらずでなしとげた日本。その原動力となった職業倫理は、源流をたどれば徳川時代初期の一人の禅僧に行き着く―「何の事業も、みな仏行なり」と説き、一貫して民衆とともに歩んだ思想家・鈴木正三。本書は、その生涯と思想の全体像にせまりつつ、正三の貴重な精神的遺産である“勤勉の精神”の継承を志した力作評論である。

目次

第1部 鈴木正三評価の視点(鈴木正三という人;鈴木正三はマルチタレント)
第2部 鈴木正三の生涯とその思想―歴史的大転換期に生きた男(多感な幼少年時代(三河武士の鈴木一党)
悩み多き青年のとき(関ケ原、大坂冬・夏の陣に出陣)
正三、出家する(遍歴と修練の十二年間)
弁道と教化の実践(修道三部作の完成)
江戸における教化と大団円(正三は死ぬとなり))
第3部 正三の著作とその思想の継承・展開(生涯をかけた仕事;正三が書いた七部のテキストと拾遺集;なぜ今、鈴木正三か)

著者等紹介

神谷満雄[カミヤミツオ]
1925年(大正14)愛知県出身。’50年東京大学法学部卒業、東海銀行に入社。’80年東海銀行取締役調査部長を退任、調査部顧問、中部大学教授を経て、’90年拓殖大学商学部教授(国際金融論、日本文化論担当)。’95年同大学客員教授。経済学博士。役職として現在、岡崎市市政顧問、環境創造研究センター理事、豊田市鈴木正三顕彰会相談役、鈴木正三研究会会長等。’80年大内兵衛博士記念大内賞受賞。’95年豊田文化賞受賞。’99年愛知県芸術文化選奨文化賞(団体)受賞
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