出版社内容情報
松下幸之助の商売に捧げた生涯を描く傑作!
大阪へ小僧に出された紀州和歌山の泣き虫少年が、知恵と勇気で激動の時代を乗り切り、“世界の松下幸之助”になるまでを描く傑作長編。
一家の没落から、大阪へ奉公に出された紀州和歌山の泣き虫少年。火鉢屋、自転車屋の丁稚を経て電気工に転身した彼は、やがて工夫を重ねて改良ソケットを開発。借家の四畳半を作業場に独立を果たす――世界的大企業を築き上げた経営者・松下幸之助の出発である。
▼「経営の神様」と呼ばれ、その生涯を描いた本も数多い幸之助だが、少年期・青年期のエピソードはあまり詳しく知られていない。自転車競争の選手になってレースに熱中したり、セメント会社で肉体労働に従事したりする若き幸之助の姿は、どこにでもある青春群像そのものである。そんな彼が、並はずれた強運と時代を見抜く天賦の才で、成功をたぐりよせていく歩みをさわやかに描き上げたのが本作だ。
▼同じ和歌山出身であり、明治・大正・昭和を舞台に多くの作品を発表してきた著者は、練達の筆で松下幸之助の青春を時代のなかに鮮やかに浮かび上がらせた。まったく新しい視点で幸之助像に迫った傑作小説。
●ベソかき幸之助
●旦那の下駄屋
●さまざまな別離
●ひとり旅
●火鉢屋の小僧
●自転車屋のコマンジャコ
●大阪チリリン節
●自転車選手 幸吉
●幸吉っとんの慈愛観音
●船場学校の土性っ骨
●お化け馬車の出現 ほか
内容説明
「よっしゃ、これぁ売れるで!」―一家の零落から大阪へ奉公に出された紀州和歌山の泣き虫少年は、工夫を重ねて改良ソケットを開発。借家の四畳半を作業場に独立を果たす。明治・大正・昭和の激動のなかを、成功と失敗を繰り返しながら、知恵と努力と実行力で世界的な大企業をつくり上げた松下幸之助。その生涯をさわやかに描く傑作長編。
著者等紹介
神坂次郎[コウサカジロウ]
作家。昭和2年(1927)、和歌山県生まれ。戦後、俳優座演出部など演劇関係を転々、小説の世界に入る。昭和57年『黒潮の岸辺』(中央公論社)にて日本文芸大賞を受賞。教育映画『南方熊楠・その人と生涯』の企画・脚本・制作で文部大臣賞最優秀賞。昭和59年『元禄御畳奉行の日記』(中公新書)がロングセラーに。昭和62年『縛られた巨人―南方熊楠の生涯―』(新潮社)がベストセラー、第1回大衆文学研究賞(評伝部門)。平成4年(1992)、皇太子殿下熊野御旅行に際し自著『熊野御幸』を御進講。三田文学会会員。南方熊楠賞選考委員
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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