出版社内容情報
龍馬三十余年の生涯を描く黒鉄歴画の第二弾。
幕末のスーパースター・龍馬の生涯を描く、黒鉄歴画の第二弾。三十余年の足跡と魅力溢れる人間像が、幕末の景色とともに見事に蘇る。
現在に残る写真史料等を繋ぎ合わせ、幕末期の日本と日本人の原風景を、今に甦らせる「黒鉄歴画」。本書はその第二弾であり、幕末のスーパースター・坂本龍馬の生涯を描く作品である。
▼卓抜な着想と果敢な行動力によって、「薩長同盟」「大政奉還」など、維新回転の大仕事を為し遂げた龍馬。三十三年の短い生涯ではあったが、若いエネルギーを存分に燃焼させた一生であった。著者が本書を著した最大の理由が、この若いエネルギーを現代の若者に伝えたいということにある。刻々と変化する緊迫した社会情勢の中で、若者たちは何を考え、いかに行動し時代を動かしたのか。龍馬の人生を縦糸に、時代の景色を横糸にとり、ユーモアとリアリティという色付けによって、若者達の人間模様を見事に織り成している。これが「黒鉄歴画」の真骨頂であり、文字のみによる小説作品とは、一味も二味も違った味わいがある。
▼「文化庁メディア芸術祭・漫画部門」大賞受賞作。
●龍馬暗殺後現場
●土佐郷士
●龍馬誕生
●剣術修行・江戸へ
●北辰一刀流
●安政の大獄
●鈍馬
●土佐勤王党
●脱藩 ほか
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
キジネコ
46
久方振りに龍馬さん。土佐には«いごっそ≫という人格表現があります。この人をば代表格とする評もございますが、あらゆる枠にて判じる事の叶わぬ人かと思料致すべく候…龍馬暗殺と260年続いた徳川幕府の終焉、大政奉還が黒鉄節で描かれます。黒鉄さんも、あしも土佐。土佐訛りも懐かしく「こまかいこと」に草臥れた脳に龍馬さんが「なる様にしかならんぜよ」と笑ってくれました。手放す前に再読を、と思い立ったんですが読んだら尚手放せなくなった一冊。恰も時空を駆ける龍の如く、大渦の円心、一過する風雲、生死は理、運不運とは別物と合点。2021/01/11
寺
19
再読。正直な話、これの前作『新選組』よりも絵が粗い感じは否めないのだが、龍馬好きの私にはやはり楽しくて繰り返し読んでしまう。黒鉄さんも龍馬好きだからだろう。龍馬が鰹や熊と一緒にいるシーンなどはノホホンとして龍馬に似合う。坂本龍馬の魅力というのはこのリラックス感にあると思う。この漫画での岡田以蔵の台詞にもあるが、「なんか…龍馬さんに会うと…深呼吸したみたいな気分になる…」のだ。呑気になれる歴史漫画。2013/09/26
あか
5
坂本竜馬の逸話に黒鉄独自の解釈を交えながら、彼を中心にその時代の動乱を描いた作品。著者の竜馬好きが伝わる、竜馬好きには良作な作品だと思う。ただ現代の坂本への評価に疑問を抱いている私にとっては、著者の解釈には少々贔屓目が感じられ、白けてしまう場面もあった。2009/07/04
尿酸値高杉晋作
4
黒鉄ヒロシさんの歴画はもっと評価されていい。もちろんこの作品も。2015/03/06
紫
3
歴画シリーズ、坂本龍馬編。点景のようにエピソードを描いた『新選組』『京都見廻組』とは異なり、こちらはあくまで坂本龍馬中心にお話が進んでいくので、歴史初心者には入りやすいかも。龍馬の事跡を虚実とりまぜ、ユーモアたっぷり、550ページ余りのボリュームにまとめてくれる龍馬入門書。こうして通しで読んでみると龍馬の人生のそこかしこで、そして、幕末史のそこかしこで、その後の人生がまるで違っていたという転機が見られるもの。歴史は決して一本道ではなく、偶然に進んだコースなのだと実感させられるのであります。星4つ。 2017/05/21
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