出版社内容情報
人生に新しい視野を開く先賢の叡智を読む! 儲かればいい、贅沢できればいいというだけで、人生の幸福はつかめない。正直・倹約・勤勉・質素を旨とした先賢に学ぶ生き方の極意。 「豊かさの時代」と呼ばれて久しいが、物質的な豊かさに比例して精神的にも豊かになったかというと、そうでもない。むしろ人より儲けよう、先んじようとあくせくし、心はかえって貧しくなったのではないか。では、どうすれば心の豊かさや幸せをつかむことができるのだろうか。▼本書は、江戸期から戦前における日本の庶民の仕事や生活の精神的な支えとなった鈴木正三、石田梅岩、渋沢栄一ら三人の先賢たちの思想をたずね、現代人に一つの生活指針を示唆している。▼正三は「正直に売買せよ。世の人々が必ず支えてくれる」と説き、梅岩は「世のために倹約せよ。そうすれば家業繁昌、一族円満」と教えた。渋沢は「倹約した資金を投資すれば、必ず社会を豊かにできる」と、実業界の発展に力を尽くした。▼いまこそ、日本人が忘れかけた「正直・倹約・勤勉・質素」の四徳に注目することが、心豊かな生活の礎になるのではないか。そんな生き方の本質を見つめ直す一冊である。 ●第1章[鈴木正三] 一鍬一鍬なむあみだぶつの心で生きる??日本的天職論の祖 ●第2章[石田梅岩]先も立ち我も立つ??日本的商人道の祖 ●第3章[渋沢栄一]倹約して投資せよ??日本的実業の祖
内容説明
人に勝つことを第一とし、儲けることをすべてと考える生き方では、もはや幸福はつかめない!いま、心豊かに充実した人生を過ごすために必要な、いつの時代にも変わることのない、生き方の知恵が求められ始めた。本書は、江戸期から戦前の日本における仕事や生活の精神的な支えとなった正三、梅岩、渋沢ら先賢たちの思想をたずね、現代を生きる指針を示唆した一冊である。文庫書き下ろし。
目次
第1章 鈴木正三・一鍬一鍬なむあみだぶつの心で生きる―日本的天職論の祖(正直の道を行くべし;我執貪着の念根を截断せよ;恐れず、驚かず、憂えず、退かず、不動不変であれ ほか)
第2章 石田梅岩・先も立ち我も立つ―日本的商人道の祖(他人の山の栗が道に落ちていても拾ってはならない;人は考悌忠信の外なし;「性」は無心であることが大切だ ほか)
第3章 渋沢栄一・倹約して投資せよ―日本的実業道の祖(故きを温ねて新しきを知るの精神で挑戦する;倹約であると同時に、必要な事業に積極的に投資をする;『論語』と算盤は一致する ほか)