出版社内容情報
歴史を単純な善玉・悪玉で記述するな先人たちの喜怒哀楽に想いを寄せて、時間軸の流れの中で理解する自由主義史観の話題の書!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Yukihiro Fujii
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内容は、興味深いが…でも難解な部分もあるし知らない部分も…⁉️しかし、幕末以降の日本近現代史をどういう歴史観で見ていくか…大きな課題ではないかと思う。我々戦後生まれの人間は「東京裁判史観」で自虐史観を教えられてきた、現在では「大東亜戦争肯定史観」に立脚して「東京裁判史観」を批判する動きもあるが、二者択一ではなく「自由主義史観」の立場で歴史教育が行われ単なる史実の暗記ではなく歴史の見方、歴史に対する思考力を育成することに力点を置いいくことを求めたい。日本の近現代史を再確認する事は本当に重要であろう…‼️2015/08/23
トックン
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藤岡は『大東亜戦争肯定論』の林房雄を批判する。なぜなら林は歴史=宿命という小林図式に則っているから。この点から藤岡の自由主義史観とは構造主義に対する疎外論的実存主義と見ることが出来る。ここでいう自由主義は小日本主義(石橋湛山)&司馬史観に負っている。つまりサラリーマンを鼓舞する大きな物語が欲しいと言っているに等しい。教育学者の藤岡であるが故に、人間への信頼が厚く、それが歴史への執拗な拘りを産んでいる点は首肯できない。2017/06/25