出版社内容情報
柿は熟れるとなぜ赤くなる? バラの刺は何のためにある? 桜は春に咲くとは限らない、など、植物たちの不思議な生態を詳しく解説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
kinkin
83
後半の「なぜ森林は必要なのだろう」の章は、自然のサイクルについて深く考えさせられた。生物が生きるための一番の土台となるべき植物や植物で構成されている森林。それを人間は過去からそして現在も壊し続けている。たくさんのバクテリアによる活動、保水力、二酸化炭素の吸収ほかを、人間は壊した結果、生態のバランスが崩れる。小さな昆虫や 目に見えない小動物が絶滅するだけでもその生物を取り巻いていた環境がやがて大きな環境の変化になってゆく。生態学について興味をモッtsことができた。 2025/08/02
Shoichi Kambe
1
102-地下茎を広げて 何十本もの タケが集団生活している土地で、必須の元素が全くゼロになってしまうのは、20年 か 30 年 の 年月が経過してからであるから 、タケが最後の手段として花を咲かせるのは、20年に1回か 30 年に1回かである。…種子を作ったことによって子孫を残すことに成功し、 元の タケ林は間もなく いっせいに枯れてしまうのである。 208-スギの人工林は 人類の経済的価値のみに育てられた森林…自然の生態系とは似てもにつかない 貧弱な動物 相を作っているにすぎない。2025/06/26
kamome555
1
昆虫も植物も、知るほどに明確な生の究極の目的を感じる…当たり前だけど、子孫を残すこと。それを妨げる敵にどう立ち向かうか、花粉を運んでくれる媒体をいかに上手く取り込むか。そんなシンプルな動機で生きていく者たちが少し眩しい…。2015/11/05
naoto
1
植物は…というよりは、「生物は不思議がいっぱい」って感じ。花は虫をおびき寄せるためのものだけど、わざわざメスの形に擬態して、さらにフェロモンまで真似するという進化には、明らかに"戦略的意志"を感じるんだよなぁ。単に分子生物学だけでこの進化は説明できるのかなぁ?2013/05/18
A・K
0
とても纏まりの良い良書。値段もリーズナブル。後半の生態学に関した章は何度も読み直した。林床という土の中の生態系は、とても面白い。2014/05/18