出版社内容情報
織田信長に仕え、戦の功績によって北陸の支配者となった知将・佐々成政。後に秀吉と対抗するも降伏、悲劇の最期をとげた武将の生涯。
内容説明
なんとしても家康に逢い、秀吉討伐に立たねばならぬ。それには敵陣の中、越中から真冬の北アルプスを越えて行かねばならない。成政は必死の形相の従臣たちに向かってこう言い放った。「佐々の存亡はこの一事にかかっている。皆の生命をわしにくれ」と―。信長への忠義の念から、秀吉の天下奪取に抵抗し続けた佐々成政。武人としての誠実さに殉じた男の生涯を描く書き下ろし歴史小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やいっち
37
父の蔵書から。前田家と違って筋の通った武将。感想は後日。2024/03/09
BIN
3
哀れな猛将、佐々成政を描いた作品。越中時代以降なので信長時代の頃はあまり書かれていない。佐々成政は猪突猛進の猛将で、治政に関してはイマイチという印象だったけど、越中での治政(特に灌漑事業)の手腕もよく、また織田家に対する忠誠度がすさまじいものがあり、実は知勇兼備の人物でした。かなり成政を持ち上げている反面、前田利家が対成政に関してはかなり黒い。肥後のことはどうしようもない。佐々成政の印象が変わったいい作品でした。2013/11/27
ゆうへい
2
内容は、小牧長久手合戦の頃から描かれています。最大の目玉だったさらさら越えは、あっさりでしたが、後半における佐々成政は試練続きだったので、読んでいてひやひやしました。
国見弥一
1
父の蔵書から。前田家と違って筋の通った武将。同じ名古屋出身であり織田氏に忠義を誓った。一徹だっただけに、融通無碍な前田家のようには戦国の世を生き残れなかった。越中の人には仁成の人物として知られていた。今では忘れられつつあるのか。2024/03/09