出版社内容情報
都会で生きざるを得ない現代人には、本当に自然やゆとりがないのか? 都会で、東京で生きるが故に、自由で知的な人生を送れる幸せがある。著者会心のエッセイ集。
内容説明
“人工的”“冷淡”“無関心”など、都会のマイナスを示す言葉は数多い。しかしその本質を見つめ直すと、実はそれらこそが、自由な生を享受するための、都会の、何ものにも替えがたい魅力であることに気づく。―「東京」の中で深く呼吸し、その悲しみと幸福とを知り尽くした著者が、都会的個人主義を語る、出色のエッセイ。
目次
勇者にも卑怯者にも優しく
個人を温かく埋没させる
ものごとを軽く見る英知
羞恥心ということ
その人のことは知らない
人と同じは恥ずかしい
愛すべき変人たち
英語を話す庭師たち
小空間の主人
窓の向うの家族団欒
ヘロデ大王の栄華
渦中の人
トルティーヤの魅力
未亡人を慰める
心優しい「殺人鬼」さま
愛の証しを見せる人々
故郷のために歌うのではなく