出版社内容情報
J・F・ケネディが最も尊敬した日本人・上杉鷹山。江戸中期、崩壊寸前の危機にあった米沢藩を甦らせた男、行財政改革の先駆者に学ぶ、組織管理・人間管理の要諦。
内容説明
江戸中期、幕府への領地返上を考えるほどの財政危機に瀕していた米沢藩を、軌新な藩政改革と藩士の意識改革で見事に甦らせた上杉鷹山―希代の名藩主として誉れの高い鷹山とは、いったいどのような男だったのか?そして、その経営手腕とは?故ジョン・F・ケネディをはじめ、多くの実力経営者やトップリーダーが、尊敬する人物として名を挙げる上杉鷹山の、組織と人間の管理術の要諦を探る。
目次
プロローグ なぜ、いま上杉鷹山か
第1章 名門・上杉家の崩壊―財政破綻はなぜ起こったか
第2章 名指導者への序曲―実学感覚を修得せよ
第3章 変革への激情―「真摯」さがなければ、何事も始まらない
第4章 大いなる不安―絶望感は自らの力で取りされ
第5章 断行―飽くなき執念と信念が奇跡を生む
第6章 最後の反抗―衆知を集めて悪弊を軌れ
第7章 英断―必要とあらば、非情であれ
第8章 巨いなる遺志―老兵・鷹山と若き後継者
エピローグ 愛と思いやりの名経営者・鷹山
上杉鷹山年譜
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
まちゃ
52
上杉神社参拝記念。財政危機に瀕していた米沢藩を、軌新な藩政改革と藩士の意識改革で甦らせた上杉鷹山公。故ジョン・F・ケネディをはじめ、多くの経営者やトップリーダーが、尊敬する人物として名を挙げる鷹山公の、組織と人間の管理術の要諦を知ることのできる一冊。鷹山公の人間管理の原則「してみせて、言って聞かせて、させてみる」。作家・童門氏が終始一貫して追求しているテーマ「歴史にみる組織と人間」に沿った良作でした。2020/10/07
Mina
19
財政危機の米沢藩を、当時としては画期的な改革で再建した上杉鷹山のエピソードがコンパクトにまとめられています。鷹山は松平定信の改革など、過去の改革を「思いやりが欠けている」と評したそう。以前読んだ本に松平定信が取り上げられていたのもあって、まずこの評価に興味を持ちました。無駄な業務を省き、代わりに民を富ませるための政策を武士とその家族に実行させたことで、結果とやりがいを生んだことがよく分かりました。現代の経営に通じるものがあるのも納得です。2020/09/14
やてつ
18
読みやすさ、ボリュームからして上杉鷹山に関しての入門書としてグッド。最期までぶれなかった清い生き方が後世に名を残したのであろう。引き続き著者の長編小説を読みたい。2014/08/28
ロビン
15
ケネディ大統領が「尊敬する日本人」として名を挙げたことで知られ、江戸時代中期、米沢藩の若き藩主として見事に藩の建て直しを行った上杉鷹山の経営改革の手法とその哲学に学ぼうという本。鷹山は柔軟な思考、果断な行動力、誠実な率先垂範の姿勢を持ち、その改革の根底には他人への労わり・思いやりがあった。また封建時代にあって極めて稀な民主主義的な思想ー藩主は民のために存在するーを持っていた。私心なき誠実な情熱は、他人の胸の中に火を熾し、人から人へその火は移っていく。リーダーの一念の大切さを改めて教えられる思いだった。2023/04/23
ささやか@ケチャップマン
11
同じ作者の小説版の内容をビジネスマン向けに1冊に纏めたような感じ。こっちの方が史実について詳しめな部分もあるのだが、小説版の方が全体的な流れについてカバーしているし面白さはある。2023/10/09
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