内容説明
時代の波に翻弄されながら、国事に奔走する龍馬の帰りをひたすら待ち続けるおりょう。寺田屋では捕吏に追われる夫を命がけで守り、鹿児島では我が国初の新婚旅行も体験した。あるときは愛の喜びにふるえ、あるときは嫉妬の炎を燃やす。時代のしがらみの中で、自由に、奔放に、そしていちずに愛に生きた女―幕末の風雲児・坂本龍馬の妻おりょうの、波乱の生涯を描く力作長編小説。
感想・レビュー
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keshikun
1
時代小説なので虚実織り交ざった話なのは理解しながら読んでいたが、おりょうの勝気な部分と龍馬に恋する女心みたいな心情は読みやすく本当にそうだったのではないかと思えた。移動も通信も不便な時代に龍馬のようなどこで何をやっているかわからない人間の妻でいるというのは大変だろうなと思う。それから乙女、お登勢、平井かほとの女性同士の関係もきれいな描かれ方だが実際はどうだったんだろう?龍馬死後の再婚相手の西村松平がおりょうの墓に坂本龍馬妻と彫らせたり、おりょうの遺言に従い京都の龍馬の墓に分骨したという史実などは感動的。2022/06/09
aicocc0
0
初めて読んだ坂本龍馬の本。女性の視点で書かれているので、とても読みやすかったです。小説上の架空の人物ではなく、龍馬もおりょうも実在していた・・・ということが、何より素晴らしいと思います。