出版社内容情報
夢か現か、男と女が織りなすミステリアスな出会いと別れ。四季の風物に彩られた七篇の恋物語が、江戸を舞台に描かれる。珠玉の時代小説。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
藤月はな(灯れ松明の火)
21
「心中薄雪桜」はおるいの自分の醜さも呑み込めなかったくせにずうずうしくも生きられない自己陶酔とも言えるような弱さが嫌いです。「螢沢」の女主人はその後を生き残ったあの人の魂だったのだろうか?「濡れ千鳥」は空っぽの魂を宿した肉の器に絡みつく朝顔を連想すると身震いするほど蠱惑的で壮絶な美を感じました。2012/09/14
青豆
7
江戸を舞台に夢と現の間に揺蕩う妖しく美しい恋を描いた短編集。恋という名の情念を四季の風物に絡める事で何とも美しい幻想小説になっている。皆川博子先生はヨーロッパを舞台にした作品も素晴らしいが、本作や直木賞受賞作品の様な時代小説も味わい深く面白い。2014/04/13
skellig@topsy-turvy
6
皆川節全開。ひっそりした色気と妖しさと残酷さに眩惑されっぱなしでした。「妖恋」「夕紅葉」「濡れ千鳥」なんかは忘れようったって忘れられません。2012/06/27
satoshi
4
皆川さんのヨーロッパ物を続けて読んだ後で江戸物七編。やっぱりいいな。「心中薄雪桜」「蛍沢」「濡れ千鳥」が秀逸。特に「蛍沢」には完全に持って行かれた。自分が本を読んでいるということすら忘れて,ひんやりした湿気の漂う板敷の部屋で琴の音を聞いていた。2010/09/26
三毛猫座(みけ
3
春禽譜が素晴らしく好み。情に目覚めた少女の、行くあてがなく少しずつ現実から離れていくさま。夕紅葉もいい。2015/11/05




