内容説明
罪・迷い・信仰・救い…。人間の本質を考え抜いた末に得られた愛と慈しみの宗教とは?仏教とキリスト教の驚くほどの接近と本質的相違を考える。
目次
第1章 新約聖書と歎異抄
第2章 罪について
第3章 念仏と祈り
第4章 来世観について(神の国と浄土思想)
第5章 阿弥陀とは何か
第6章 救いについて
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Machida Hiroshi
5
本書は、キリスト教の牧師でありながら仏教も学び、キリスト教と仏教の比較研究で有名な著者が、新約聖書のパウロ書簡と親鸞を比較して類似点と差異を書いたものです。類似点は、パウロも親鸞も立派な聖人になれない自分の罪深さを知ることから、自分の力では救われず、神(親鸞は阿弥陀仏)の力で救われるしかないということに思い至ったところです。差異は、ザックリ言ってしまえばパウロはキリスト、親鸞は阿弥陀仏を信じているところなのでしょう。著者は牧師ということもあり、どちらかというとキリスト教の方が優位という立場で書いています。2016/10/04