内容説明
歴史上最大の変転を見せた20世紀の美術の流れをコンパクトにまとめた、近現代美術の入門書。カラー図版385点、用語解説、年表、参考文献付き。最新の動向をふまえた新稿「2001年以降の美術」を加えて増補新装!
目次
さまざまな表現主義
空間と時間の分析=総合
抽象と構成
ダダ的反抗と夢の開拓
両大戦間の国際的動向
20世紀前半の彫刻
抽象表現主義からミニマル・アートへ
20世紀後半の具象絵画
ポップ・アートの誕生
視覚と認識の変革
20世紀後半の彫刻
モダニズムを超えて
2001年以降の動向
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
petitlyz
17
【図書館で借りた】表紙のリキテンスタイン、ずっと以前にウォーホルなどと一緒に展示された際に見て以来、「なんか好き」と思って、つい借りてしまった。いつか、ポスターでいいから部屋に飾りたいけど、部屋が似合わな過ぎて「見るだけ」。内容を読むと、やはりピカソがもうスゴイ。闘牛の絵も大好きでポスターでいいから(以下略)…クリムトや藤田嗣治の絵の紹介ももう少し欲しかった。それとタマラ・レンピッカなどが紹介されてなくて残念。モンドリアンやカンディンスキーは割とよく解説してあった。できれば手元に置いておきたい1冊。2021/12/25
オザマチ
12
実際に美術館で観た作品もいくつか取り上げられていたので、その時代における他の作品と合わせて理解が深まった。彫刻やポップ・アートについては知らない作品・事柄がほとんどだったので、機会があれば色々観ていきたいと思う。2015/01/16
koke
8
今さらだが定番の入門書。ハイコンテクストでとっつきにくいが、知れば知るほど面白いのが20世紀美術。好き嫌いで動物的に美術を切り分けているだけでは味わえない、地平融合の楽しみがあると改めて感じた。例えば私は機械とスピードを信仰する未来派が嫌いだが、電車をいつまでも見つめ続ける男の子たちの中に彼らの感覚は生きている。たぶん自分の中にもそれがあるから、未来派の素朴なロマンティシズムに腹が立つのだと思う。色々気づかされる。2023/11/05
六波羅
4
20世紀美術の勉強の為に流し読み。「野獣派」「エコールド・パリ」「ダダ」「未来派」「シュルレアリスム」「素朴派」「デ・ステイル」「表現主義」「ネオダダ」「アンフォルメル」「新表現主義」「グラフィティ」気になった動向を羅列してみた。アウトサイダーアートが載ってないのが残念。0年代以降のアートが紹介されていて嬉しい。デュシャン以降のアートは難解なので要学習。
脳疣沼
3
どんどん訳が分からなくなる芸術だが、歴史を踏まえればまあ理解できる。しかし理解はできても「つまらんもんはつまらん」とつい言いそうになる。本書にはそんな作品がわんさか詰まっている。あと、新たな概念とか、見方を発明するのは良いのだが、それって哲学と何が違うのか分からないというか、現代では哲学者とか思想家こそが、芸術家であるということなのか。2020/07/10