内容説明
日本洋画の創始者高橋由一が明治14年に考案した油絵のための絵画館、「螺旋展画閣」。構想はなぜ未完に終わらなければならなかったのか!
目次
第1章 「螺旋展画閣」構想(洋画史の舞台;快楽の園の螺旋建築;水と火の江戸;武家の美術;螺旋建築の系譜;未遂の博覧会;時代の孕むちから;2人のF;明治14年の意味;反近代反芸術)
第2章 「美術」の起源(文明開化の装置―博物館の起源;美術への胎動;「美術」の起源;「芸術」と「美術」;眼のちから;眼の権力装置―監獄と美術館;すべてであろうとする「美術」;美術の揺籃―内国勧業博覧会と「美術」)
第3章 「美術」の制度化(建築制度への意志;天の絵画;〈つくる〉論理;統合と純化;美術という神殿;パンドラの匣)