出版社内容情報
マーガレットは、誰も考えたことのないようなことを思いつく女の子でした。1969年7月20日、人類は初めて月に着陸しました。彼女の存在なしには「アポロ計画」は成功できなかったと言われている、女性プログラマーの伝記絵本です。
内容説明
1969年7月20日、人類が初めて月に着陸した日に衛星中継で同時通訳した鳥飼玖美子が、「アポロ計画」を成功させた女性プログラマー、マーガレット・ハミルトンの伝記絵本を翻訳しました。
著者等紹介
ロビンズ,ディーン[ロビンズ,ディーン] [Robbins,Dean]
合衆国生まれ。ジャーナリスト及び児童文学作家として活躍中
ナイズリー,ルーシー[ナイズリー,ルーシー] [Knisley,Lucy]
合衆国生まれ。作家及びイラストレーター。作品はグラフィック・ノベルとよばれる分野のもので、非常に高く評価され、人気も高い。Relish:My Life in the Kitchenでアレックス賞を2014年に受賞
鳥飼玖美子[トリカイクミコ]
立教大学名誉教授、昭和女子大学客員教授。上智大学外国語学部イスパニア語学科卒業。サウサンプトン大学大学院人文学研究科博士課程修了(Ph.D.)。国際会議やテレビにおける同時通訳者を経て大学教員、NHKテレビ英語講師を務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ぶち
94
読友(みさどん)さんのレビューで手に取った本です。小さな頃から様々なことに興味を持っていたマーガレットは、発明されたばかりのコンピューターのソフトウェア技師となり、そしてNASAアポロ計画のソフトウェアプログラミングの責任者になります。人類初めての月面着陸は、彼女のプログラムによって成功したのです。訳者は、鳥飼玖美子さん。なんとアポロ11号の月面着陸の模様を、日本語に同時通訳されていた方なのです!この絵本は、2人の女性から現代の子供たちへの素敵なエールなんです。2019/07/23
ぶんこ
55
薄い絵本に女性を元気にする力が宿っていました。パソコンの初期にNASAの月面着陸成功の裏の立役者だったマーガレットは、幼い頃から色々な事に疑問を持っては調べる女の子。長じてパソコンのプログラミングで新しい分野を切り開きます。宇宙船から宇宙に出た飛行士の感じた感動、人類で最初に月に降り立った人の感動。どちらも最高に羨ましいと思っていましたが、この本を読んで、それ以上の感動に浸っていたのはマーガレットさんなのではと思いました。人類で唯一味わえる感動を体感できたのが羨ましい。2019/08/02
詩 音像(utaotozo)
38
個人的に、大好きな二つの映画、『ライトスタッフ』(1982年)と『ドリーム』(2017年)を表裏一体として考えるのが好きなのだけれど、同じようなペアとして『月へ アポロ11号のはるかなる旅』と本書を、絵本版のそれと位置付けたい。宇宙のフロンティアを切り拓く「男たち」と表されることが多く、確かに最前線にいるのは男性であることが多いのだけど、そのように見せてきた、思わせてきた、社会やメディアや世間、そして家庭や個人を啓蒙するためにも、こういう絵本の存在意義はある。その一歩としての可愛い絵柄や単純化は悪くない。2020/09/05
たまきら
38
アポロ計画を支えたプログラマーのお話です。6年生の読み聞かせ用に借りたのですが、まず娘に大ヒットしました。オカンが生まれる前のコンピュータのサイズや、機能のシンプルさ。プログラマーの独創性。最後の写真まで堪能しました。6年生のクラスには大ヒット。特に彼女の背丈まで積み重ねられた膨大なプログラムには感銘を受けたようです。彼らとはこれでお別れですが、「いつも女の子はなんでもできる」話ばかりよんでたおばちゃんがいたなあ、と思い出してもらえたらいいな。2020/02/02
モリー
35
この絵本の主人公マーガレット・ハミルトンは、NASAアポロ計画の「ソフトウェア・プログラミング」のリーダーを勤めた女性科学者です。そして、作者のディーン・ロビンズが、ジャーナリストとしてマーガレットにインタビューした経験を元にこの本を書いたそうです。彼女は問題を解くのが大好きで、誰も考えたことのないようなことを思いつく女の子だったそうです。彼女の子供の頃のエピソードや詩人で哲学者であった父親から受けた教育について、もっと詳しく知りたくなりました。子供の可能性を伸ばすことに関心のある大人にもお勧めしたい絵本2018/09/16