感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ロピケ
3
あとがき部分を読んで、四巻目は著者の没後に遺稿を出版と知り、何となく断片的な印象を受けた訳が分かった。リセでの話もそれはそれで面白いけれど、この巻はむしろ、リセ以外の部分が抜群に良い。父の球技大会(ペタンク?)のこと、山で出会った変わったおじさんから聞いたお話。このおじさんの話を読む前に、そう言えばカミュの同じテーマの本を読もうと思っていたっけと考えたが、これもあとがきに同テーマを、南仏出身の小説家3人が作品を書いたとあってびっくり。パニョルは晩年に何と、フェルマーの最終定理を証明しようとしていたとも…2011/12/03
Cyan
1
4巻が出ているのを読書メーターで初めて知った。3巻までの続きにある、リセの話、友人の話も面白いんだけど、特に「恐怖のペスト」が凄い。途中で自分が何の本を読んでいるか忘れてしまうほど、内容的にもかけ離れているんだけど、面白かった。これで本当に終わりで、もう続きが無いのだと思うと非常に哀しい。同じ感覚をずっと昔、まだ話の中のマルセルよりもずっと小さかった頃、3巻を読み終えた時に感じていたのだ。そういえば。2013/08/22