出版社内容情報
新しい学校、新しい生活になじもうと努力するジョーダン。実は病気で入院していた経験がある。心配性のママが毎日持たせてくれるスープを、ある日ホームレスの男性にあげたことから、家族や学校や地域まで巻き込んで、思わぬ「スープ運動」が広がっていく。ジョーダンは、入院中に知り合った少女とかわした約束―できる限り人にいいことをしよう!―が自分を支えていたこと、そして小さな思いやりが世界を変えるかもしれないということに気づいていく……。オックスフォード大学の学生が、自転車にスープを積んでホームレスに配ったという実話がもとになった、一杯のスープのように温かいお話。
内容説明
新しい学校で、新しい生活を始めたジョーダンくん。ママが持たせてくれた温かいスープをホームレスの人にあげたことから、どんどん運動が広がって…それがいつしか、大切な人とかわした約束を守ることにつながっていきます。
著者等紹介
デイヴィス,ベン[デイヴィス,ベン] [Davis,Ben]
イギリスの児童文学作家。コメディアンとして活動したり、放送作家として台本を書いたりしていたが、現在はおもに子どもたちや若い人に向けて物語を執筆している。また、各地の学校を訪れて、文芸創作のワークショップを主催
渋谷弘子[シブヤヒロコ]
県立高校で英語を教えたのち、翻訳の道に進む(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
☆よいこ
82
児童書。YA。ホームレス/ボランティア/sns動画投稿/小児癌▽小児病棟に入院したジョーダンは、同じく癌で治療中の少女リオと出会う。「ミツヴァー」はユダヤ教の言葉で、誰かに良いことをするという教え。ジョーダンとリオはミツヴァー(親切な行動)をして1年後、世の中を変えることが出来たか確かめようと約束した。退院し田舎に引っ越したジョーダンは、ホームレスにスープを配る活動を始める。多くの人の協力を得てスープ運動は広がっていく▽実話を元にしたお話し。なんとなく結論は見えてる王道筋だけど良本。2022.2刊2023/03/21
わむう
31
読書感想画コンクール指定図書。小児がんで入院中のジョーダンは同じく入院中のリオから毎日少しずつのミツヴァー(善意の受け渡し)運動を始め、1年後に少しでも良い世の中に変わっているか報告しあおうと小指の誓いをたてる。母がランチに持たせてくれるスープをホームレスにあげたことがきっかけで、ジョーダンの運動は世界を巻き込んでの活動になっていく。生きた証として確かなものを残したいリオとその想いを受け取ったジョーダンに拍手。良い本でした。2022/11/19
えりまき
18
2022(276)第34回読書感想画中央コンクール、中学校・高等学校の部(指定図書)。泣けました。辛い闘病生活を終え、新しい環境で生活を始めたジョーダン。同じ病室だったリオとの約束「ミツヴァー」(誰かに何かいいことをすること)。「今までぼくは、がんはかかった人だけの問題だと思っていた。治れば治ったで、それでおしまい。でも、そうじゃなかった。がんば庭に生える雑草と同じだ。根が周囲の植物にあらみあって、周囲の植物を全部窒息死させてしまう雑草と同じなんだ。」。サイバーズ・ギルト=生き残ったことの罪悪感。 2022/10/31
りすちゃん
15
面白くて、素敵な本だった。約束から始まり、スープ一杯で広がる慈善の輪。慈善って真の意味で使われる愛情のある作品だった。何かしたい、でも自分には何も余裕がない、したくてもやり方が分からない出来ないと思う人は一回読んでパワーを貰うといい!人間の、家族や友達のあったかさを感じて、自分を見つめ直す力をくれる。嫌な人も結局人間!笑って、泣いて、ほっこりして読了後は澄んだ気持ちになれます。2023/12/07
joyjoy
15
「平和のために私たちができること」を考える宿題をもらっているのだが、この本からそのヒントを得られた。生活の中で自分にできる小さなことから行動すればよい、とは思っていても、なかなかできない。また、自分一人で完結してしまっていては、なかなか変化に繋がらない。交わること、働きかけること、が、風をおこし、波をおこすはず。2022/07/24
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