評論社の児童図書館・文学の部屋
エルフたちの午後

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  • サイズ A5判/ページ数 181p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784566012714
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

出版社内容情報

学校中の嫌われ者、サラケートの家の庭にはエルフたちの村がある!?幻のエルフたちに魅せられた二人の少女の物語。 ●厚生省中央児童福祉審議会推薦 ●静岡県 中学生向 冬休み推せん図書   小学校中学年~

内容説明

学校中のきらわれ者、サラケートの家の庭には、エルフたちの小さな村がある。特別にこっそり見せられたヒラリーは、幻のエルフたちと謎めいたサラケートに夢中になってゆくが…。ファンタジックな抒情のなかに描く、2人の少女のふしぎな友情の始まりと終り。ニューベリー賞推薦作品。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぶんこ

39
ヒラリー9歳の隣の家は、庭には雑草が生い茂り、ガラクタが散乱している。そこに住む11歳サラケートは、身なりには構わず、気性の激しい子。学校では嫌われている。ヒラリーはサラケートから誘われて、庭に出来たエルフの村造りを手伝ううちに仲良くなる。荒れ果てた庭にエルフの村を作るサラケート。その心もちを想像すると切ない。誰も信じないエルフの村とエルフの存在を信じるヒラリー。自分の幼い頃を思い出すと、確かにごちゃごちゃした荒れ果てたところには、宝物が埋まっていそうとワクワクしたこともあったと思い出す。2021/09/14

花林糖

9
(図書館本)サラケートの庭にあるエルフの村を通して、隣りの家のヒラリーとの友情物語。サラケートの環境が壮絶で彼女がその後どの様に育ったのかが気になります。2015/09/13

星落秋風五丈原

7
自分の家の庭には妖精達の村があるという不思議な少女、サラケート。半信半疑のうちに幻の妖精達を探してその庭に出入りするうちサラケートにぐんぐん惹かれていくヒラリー。妖精は果たしているのかいないのか。読み進むうちサラケートとその家族の真実の姿が明らかになっていく。意外な結末。病身の母親を抱えて極貧にあえぎながら、他人の助けを拒絶して生きていこうとする少女、サラケート。1994/11/05

熊五郎

2
性格の異なる二人の少女が、エルフのすみかである庭での交流を通して、心を通わせる話・・・と読む前は思ってました。読み進めるうちに、ヤングケアラーの過酷な状況が見えてきて、辛く感じました。ラストの展開も、どうするのが正解だったか、判断に迷います。何とも不思議な読後感でした。所々に、心に刺さる文もあり、再読したらまた新たな気づきがありそうです。2024/07/04

ひとみ

2
ヒラリーの隣の家に住む二つ年上のサラケートは、ボサボサの髪に長靴で気性の激しい奇妙な女の子で学校の皆から避けられている。そんなサラケートの家の荒れ放題な庭にあるエルフの村を見せられたヒラリーは、エルフに魅了される。世間の常識とは異なる倫理で生き抜いてきたサラケートはエルフの指導者ではないかと思い出すヒラリーだったが…。少女同志の友情の話と厳しい環境でたくましく生きる子供の物語を、現実的な問題を踏まえつつ叙情性を加えて書かれた小説。無駄がなく詩情もあって素晴らしい。2013/12/26

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