児童図書館・文学の部屋<br> 帰ってきたキャリー

児童図書館・文学の部屋
帰ってきたキャリー

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  • サイズ A5判/ページ数 231p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784566011830
  • NDC分類 K933
  • Cコード C8097

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケイ

114
戦争で疎開したウェールズ。そこに帰ってきたキャリーが語る。読んでいる途中で、子供の頃に読んだのを思い出した。疎開した姉弟の話。子供の頃には、戦争の怖さより、知らない土地で親から離れて暮らすことへの憧れを少し持ちながら、実際にいる怖い親戚のおじさんの田舎の家に行って暮らすことを想像したのだった。今回は、彼らを大人の目で見守る。都会から田舎に行って出会うことへの驚きの連続。知りえない大人の考えることへの不気味さ。そして、子供の考え出すことの恐ろしさ。考えてみれば、ナルニアだって疎開中の物語だなと思う。2016/11/24

秋良

8
【G1000】ガーディアンのリストに無かったら、読むことはなかっただろう本。児童書だけどこじれた人間関係とか相続問題とか、出てくるものは結構シビア。2017/02/12

timeturner

5
ウェールズの小さな炭鉱町に疎開させられた姉弟が経験した、ドゥルィドの森での不思議な体験。感受性が強く、他人の気持ちをおもんばかる少女が、両親から離れ、そばにいるのは幼い弟と見知らぬ他人という中で、誰にも相談できずにあれこれ思い悩む様子に感情移入してしまった。登場人物がみな個性的で存在感があり、物語に説得力を与えている。2013/11/12

Э0!P!

3
イギリスはバトルオブブリテンために集団疎開を経験した国だが、疎開を経験した子供たちには大きなストレスだっただろう。疎開を受け入れたホストファミリーとの新しい生活は緊張を強いるものだったであろうし、この小説のように疎開先で兄弟の関係がぎくしゃくしたりすることだってあっただろう。姉として年長者として、周囲の人間関係に敏感にならなければならなかったキャリーの苦労には深く感じさせられるものがある。2024/07/28

takeakisky

2
本当に久しぶりに神保町へ。見知ったお店もなんだかちょっと減ったよう。ろくに買物もしないくせに、いつも寄り道していたみわ書房で購入。値付けにぶれがない誠実な書店。 40周年だそうで、一割おまけしてもらう。さて。登場する人物の一人一人、年齢や境遇からくる一般性と個々の特異な面を丁寧に書き分け、そして、無駄のない筋運び。疎開児童だったキャリーの終わらない戦争。戦争は兵隊だけのものではない。一方、取り戻すのに遅すぎるということはない、かもしれないという希望。ラストは胸をうつ。これにほろりとしないわけにはいかない。2023/11/04

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