出版社内容情報
山奥の小さな村、ヒルズ・エンド。村の人々が町にピクニックに出かけている間の大嵐で、村はすっかり廃墟と化してしまった。村に残された一人の教師と七人の子どもたちの、ゼロからの出発をそれぞれの行動、揺れ動く心と共に描く。 ●厚生省中央児童福祉審議会特別推薦 小学校高学年~
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
SHIN
24
小さな村 ヒルズ・エンドに熱帯性台風が迫る中、ゴッドウィン先生と生徒7人は原始人の壁画を探していく。この冒険を通して、親のありがたみ、リーダーの存在を求めることになる。児童図書お薦めの本とあって、子供達の成長や正義の意義について問われる作品となっている。2022/10/31
morgen
7
これは、名作! 13歳の少年少女のリーダーシップについて考えさせられるので、中学生向きでもあるのだけれど、先生の内面を詳しく描いた部分は大人向け。子どもたちの力を信じてやれる大人でありたいと思った。この作品は、天災の恐ろしさに震える作品でもある。災害の渦中に置かれたら、自分は心折れずに対処できるだろうか。東日本大震災も台風も直撃を受けていないし、新型コロナのパンデミックも前線で戦っているわけではない。自分は恵まれている、だからこそ、今のうちにちゃんと備えなければ、と改めて思った。2020/04/15
ざらめ
2
劇団四季ファミリーミュージカル「嵐の中の子どもたち」の原作本ということで、劇場で売ってたので買ってみました。舞台ではあっさりとしか描かれてなかった部分(村に帰ってくるまでの苦労とか、帰ってきてからの絶望だとか戸惑いだとか不安だとか焦りだとか無力感とか、そういう)が詳細に描かれていて、すごく面白かった。ミュージカルで物足りなかった人は読むといいと思う。逆に、先に本を読んでからだと舞台が物足りなく感じちゃうかもしれないけど。読書感想文とかに良さそうだなぁ。子どもの頃に読んでおきたかった。2017/07/31