出版社内容情報
島に現れた巨大カマキリと連続自殺事件を結ぶ「鍵」とは? 荻原版「ジュラシック・パーク」ともいえるサスペンス長編。
内容説明
“日本でいちばん天国に近い島”「志手島」は多くの自殺者が発見され、「死出島」とも呼ばれている。その島で巨大カマキリが見つかったというニュースを聞いたフリーライターの藤間は現地へるなぜ自殺者が続くのか?なぜカマキリは巨大化したのか?そしてさらなる悲劇が―。読み始めたら止まらないパニック・ホラー長編。
著者等紹介
荻原浩[オギワラヒロシ]
1956年埼玉県生まれ。成城大学経済学部卒業。広告制作会社を経て、コピーライターとして独立。97年「オロロ畑でつかまえて」で小説すばる新人賞を受賞しデビュー。2005年『明日の記憶』で山本周五郎賞、14年『二千七百の夏と冬』で山田風太郎賞、16年『海の見える理髪店』で直木賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ふう
93
好きな作家でなければ、この表紙の本は手に取りません。引き出しの多い作家なので、さてこの本はどの引き出しから出してきたのかなと思いながら読み始めたのですが…。先が気になって閉じられなくなり、一日目100ページ、二日目400ページ、一気読みでした。巨大化したカマキリと、その原因となった謎の生物が人間を襲ったりコントロールしたり。コロナの異常な感染拡大と重なって、怖さが倍増でした。そして、読み終えたあと、やっぱり読まなきゃよかったと思ってしまいました。最後のページでも襲いかかる怖さ。いやだ~!2022/07/22
まさきち
76
少々詰め込み過ぎで、焦点が曖昧になってしまったような。2024/06/14
ま~くん
73
自殺者が多数発見されている人口2,800人の志手島。その島で常識外の大きさのカマキリが見つかった。フリーライターの藤間は出版社からの取材依頼を受け島に渡る。しかし仕事ははかどらず、調査中に島で知り合った青年も自殺してしまう。更に森の中ではTVリポーターの女性が顔を削ぎ落とされ惨殺された。暗視カメラに写っていた黒い影。そして藤間達はとてつもない大きさのカマキリに襲われる。自殺の原因、カマキリ巨大化の原因は何なのか。自殺と巨大カマキリの因果関係が判明した時は現実に起こりそうな話でゾッとした。荻原浩に外れなし。2022/12/26
のりすけ
66
中盤くらいまでは、韓国映画の『ヨンガシ』みたいな話運びかと思ってたら、中盤以降とんでもなくムシムシカカカカな展開になって怖い!カマキリ怖い!普通のカマキリでも「ぎぇぇぇ」ってなるのに、そんなでかいのが来たらイヤにもほどがある。描写が巧くてカーテンの後ろにいるカマキリのシーンなんて脳内で完全にビジュアル化されてモンパニ。ラストもモンパニ。予想を上回る面白さ。でもよぅ、ハリガネムシはどうやって駆除したらいいんだよぅ。2025/01/19
オーウェン
66
楽園の様な島に降り立ったライターの藤間は、巨大カマキリを探しに来るのだが、そこは楽園とは真逆の世界が存在していた。冒頭からファーブル昆虫記のように、カマキリをはじめとした虫の解説が。だが次第に虫の異常な成長が確認され、島自体が危険な状態に。というわけで巨大なカマキリたちとのサバイバルホラーへと転換する。また自殺者の原因がこれまた不気味な描写で描かれており、虫嫌いの人は敬遠した方がいいかも。日本じゃ無理だろうけど、ハリウッドあたりでB級アクションとして映画化できそう。ラスト藤間はやっぱりああなるんだろうね。2022/12/28