内容説明
ババールとセレストは、つかわれなくなった鉄道の駅を、美術館に改造することを思いつきました。そこに、世界じゅうからあつめた美術品をかざるのです。いよいよ、待ちに待った美術館の開館日。セレストビルの住人たちは、みんな、わくわくして美術館にやってきました。いろいろな時代のぞうの美術品が、いっぱいです!―あら?人間の世界でも見たことがあるような絵画や彫刻がありますよ。あなたも、セレストビル美術館を思いきりたのしんでくださいね。
著者等紹介
ブリュノフ,ロラン・ド[ブリュノフ,ロランド][Brunhoff,Laurent de]
1925年、フランスのパリ生まれ。アカデミー・ド・グラン・ショーミエールで絵画をはじめ広く美術を学び、父のジャン・ド・ブリュノフが生み出した「ぞうのババール」の物語を描きつぐ。当初は、父の遺した白黒の絵に彩色して発表したが、1946年、7作目にあたる『ババールといたずらアルチュール』を自身の作品として出版。以後、今日に至るまで、数多くのババールの物語を描きつづけ、世界じゅうで愛されている
せなあいこ[セナアイコ]
東京生まれ。同志社大学文学部卒業
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
太田青磁
11
つかわれなくなった駅を美術館にリニューアル。書かれた絵のモデルはすべて象。庭には象の像がたくさんです。子どもと一緒に美術館に行きたくなる一冊です。2012/12/09
遠い日
7
セレストビルの駅舎を美術館に改装し、街のみんなに楽しんでもらうことを決めたババールとセレスト。次々登場する名画は、ゾウを描いてはいても元の絵が思い浮かぶ、有名なものばかり。わたしが感心したのは、絵の解説をしようとするコルネリウスを制して「こどもたちのすきなように見させてやってちょうだい」というセレストの、大らかな考え方。子どもたちは、見ることでちゃんと刺激を受ける感受性の持ち主だ。2015/02/05
おはなし会 芽ぶっく
6
『授業で役立つブックトーク』 https://bookmeter.com/books/5540025 より備忘録。【美術 テーマ 名画に触れてみよう】ババールの美術館→見てごらん!名画だよ→美術館へようこそ→子供の美術館→ジョコンダ夫人の肖像→にいさん→てん→っぽい→ダニエルのふしぎな絵→子どものためのアートブック(その一・そのニ)2020/08/07
明るい果物
4
あ、このパロディは分かる、これは知らない…などと楽しく絵を観れた。美術作品は、その人の知識量によって楽しいかどうかが決まってしまうような崇高なものに感じてしまうけど、この子供たちのように、ビーナスの誕生を「体拭こうとしてるのかな?」とか「この赤色がいい」とか、感じたそのまんまで楽しむのがいいよな、と思った。たぶん美術に、崇高で難しい感想を持つ人もじつは単純にこの絵なんか好き、とだけ思ってたりして。2015/05/31
ganesha
3
オルセー美術館のような駅を改築した美術館に、様々な年代の「ぞうの美術品」が勢揃いしたユニークな一冊。ミロのヴィーナスからポロック、ジョエル・シャピロまで、著名な作品のオマージュを思い思いに鑑賞するぞうたちになごまされつつ読了。彫刻と同じポーズをとる女の子とちゃんと耳を塞いでいるムンクが気に入ったが、モナリザに気づかなかった!2021/07/26