出版社内容情報
ある朝、ぼくたちはパパのどなり声でおこされた。「サーカスがやってくるぞうー!」。パパははりきって、みんなをサーカスへつれていった。パパはひとりでもりあがって、大興奮。サーカスのショーがおわっても、パパはもどってこなかった。サーカスといっしょに、行っちゃったんだ! 幼児~
内容説明
それは、静かで平和な朝のことだった。ぼくたちは、パパのどなり声に起こされた。「サーカスがやってくるぞうー!」。ねぼけまなこでぼんやりしているぼくたちを相手に、パパはやたらと張りきって、絶対みんなで見に行こうと、言いはった。しかたがない、つきあってやるか。そのうち、パパの興奮はどんどんエスカレートしていって、とうとう、ローラースケートをはいて、曲芸までやりだした。でも、このときはまだ、パパがこの先、一体どうなっちゃうのか、だれにもわからなかったんだ。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Hideto-S@仮想書店 月舟書房
99
家族の迷惑を省みず、朝からハイテンションのパパ。なぜなら、町にサーカスがやってくるからだ。思わずキッチンで曲芸をしてしまうほど盛り上がっている。「自分勝手」と子どもに後ろ指をさされても気にしない。なぜなら家族でサーカスを観に行くのが大切だからだ。ところが、ちょっとやり過ぎだ。サーカスを観に行った帰り、パパは帰ってこなかった……。作者によると「人はいくつになっても夢を持てる」というメッセージが込められているという。まあ……確かに……(苦笑)。日常に満足できていない人にお勧めしたいです。2005年1月初版。2016/07/16
ぱせり
18
「どうしてかな、今朝、パパから聞いたときの方が、わくわくした気がする」「そして、さいごにやったことがいちばんかっこよかった」が、幸せな気持ちにしてくれた。最後の家族の光景が素敵だな。一人のわくわくが家族全体に広がっていくようで楽しかった。だから「どうしてかな(本物のサーカスを見に行ったときより)この本を読んだときのほうが、わくわくした」と言いたい。2015/04/30
mntmt
14
とんでもないパパだ!でも、楽しい絵本でした。2016/06/17
けんちゃん
13
中島京子さんの「えほん」紹介作品。パパのテンションの高さはハンパじゃないですね。あきれかえった子ども目線でストーリーが進んでいきますが、あきれつつもそんなパパが大好きで、とっても大切な気持ちでいる家族の様子が伝わってきて気持ちがいいです。最後はある程度予想できたのですが、それをはるかに上回るサプライズと楽しさでした。「人生はその気になればどんなにでも楽しむ事ができる」という著者の言葉がいいです。2011/01/21
はる
9
図書館本。2年生の朝の絵本の時間に。朝からこんな元気な?絵本を教室で読んでいていいのか?わたし!サーカスのテントの客席の隅でキスをしている不埒な男女がいるような絵本。(それをちゃっかり指摘する男子)そして、なんとも身体能力の高いパパ。火を吹いてソーセージを焼くパパに教室は騒然。「ドラゴンや~」えっ!これはイスラエルの絵本!?2017/06/23