出版社内容情報
「ワン、ワン、ワン!あそぼうよ!」っていっても、ママはしらんかお。妹のことにかまいっきり。パパもママも、ぼくのこと人間だっておもってる。でも、ほんとは犬なんだ。「とってこい」あそびや、さんぽ、にわほりだってしたいのに…。この子はどうして、犬のまねをするのかな? 小学校低学年~
内容説明
ぼくだって、めんどうをみてくれて、あいしてくれるかぞくが、ほしい。なんだか、ぼく、はぐれ犬みたいだな。「とってこい」あそびや、さんぽ、それから、にわをほる…この男の子は、どうして、犬みたいなまねをするのかな。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yumiha
38
原題「I AM A DOG」を「僕は犬です」と訳したのでは味もそっけもない。そこにぼくの意志を込めるとこうなるんだね。妹の世話ばかりのママの気を惹きたかったぼくは、犬になった。「でも、うちでは犬は一匹しか飼えないわ」というママの一言がよかった。 2023/01/06
魚京童!
12
しょうがないよね。犬なんだから。人間に仕えることで、生き延びる道を見つけてしまった。選択されてしまった。犬。かまってほしいだけだったのに。犬。2019/09/08
遠い日
10
お兄ちゃんになったぼくの、心の中。家族の中で、ちゃんとした居場所を見つけられないもどかしさ。こっちを見て欲しくって、ママのぼくへの愛情を確かめたくって、ぼくは犬になる。2019/03/11
さたん・さたーん・さーたん
3
妹という存在に身の回りの注目が集まることで自分への関心度が相対的に減じていくさまは犬にでもならないとやってられない、そんな主人公の気持ちはよく分かる。本作ではその不満や嫉妬から目を逸らさせ本人の関心をすり替えるが、どうもこのご近所一帯は犬飼ってる率が割合高いようだし、みんな犬がすきなんだね。2024/12/10
kr
3
なんだか、ぼく、はぐれ犬みたいだな。 妹ができてから、だれも僕のことをかまってくれなくなった。 だから、ぼく、犬になる。 このラスト、ハッピーエンドとどこかに書いてあったけど、 私にはとても悲しい終わりに感じた。 ひび割れたチョココーティングを隠すためにバタークリームを塗ったみたいだ。2005/08/20