出版社内容情報
絵本 幼稚園~
野原のだれからもしたわれた、アナグマが死んだ。みんなは悲しくて、どうしていいかわからない。でもアナグマは、みんなひとりひとりに、すてきなおくりものをのこしていった…。“死”の意味をやさしく温かく伝える。
全国学校図書館協議会選定、よい絵本、日本図書館協会選定
内容説明
アナグマは、もの知りでかしこく、みんなからとてもたよりにされていた。冬のはじめ、アナグマは死んだ。かけがえのない友を失った悲しみで、みんなはどうしていいかわからない…。友だちの素晴しさ、生きるためのちえやくふうを伝えあっていくことの大切さを語り、心にしみる感動をのこす絵本です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アサガオ先生
226
この絵本を読んで、子どもの頃、毎日、一緒にいて、口うるさく言われて、叱れて、嫌だと思っていた母親が亡くなった時、毎日待ち続けても帰るはずのない母の存在を失って初めて、心から大切で本当に愛しているのだと気づいた事がよみがえってきました。そして、何度も涙が出て止まりませんでした。そして、私の為にやってくれた数多くの愛情という繋がりを写真を見ながら思い出しました。死は、無くなるのではなく、私達の心に刻まれるものだと感じました。今も尚、母は私の中に生きています。今度は私が親として、子どもにメッセージを贈ります。2016/11/16
やすらぎ
216
アナグマおじいちゃんは、最後に永い幸せな夢を見ることができた…。必ず訪れる生命の終わり。体は失くなるけれど、心は残り続ける。生前、モグラやカエル、キツネやウサギに大切なことを伝えてきた。悲しい冬が終わり、季節が変わり心は整理され、最後の雪が溶けたとき、「わすれられないおくりもの」を受け取ったみんなは、お互いに助け合い、心の中の宝物は力となって生き続けている…。みんな優しくありたい、穏やかに過ごしたいと思っている。ありがとうの一言で優しくなれるときもある。激動の日々の中、いかに心の温もりを保ち続けられるか。2021/01/30
♪みどりpiyopiyo♪
201
お医者さんの待合席で読みました。生きるって、穏やかに 和やかに 優しく 親しく 親切に、そうやって生きてきた事が、その後もみんなの心に生き続けることなんだなー。…と、小学生のような感想になっちゃったけど、ほんとそう思います。アナグマさん またね。2016/06/27
アサガオ
182
この絵本を読んで、子どもの頃、毎日、一緒にいて、口うるさく言われて、叱れて、嫌だと思っていた母親が亡くなった時、毎日待ち続けても帰るはずのない母の存在を失って初めて、心から大切で本当に愛しているのだと気づいた事がよみがえってきました。そして、何度も涙が出て止まりませんでした。そして、私の為にやってくれた数多くの愛情という繋がりを写真を見ながら思い出しました。死は、無くなるのではなく、私達の心に刻まれるものだと感じました。今も尚、母は私の中に生きています。今度は私が親として、子どもにメッセージを贈ります。2016/05/15
hnzwd
172
名作。帰省のついでに再読。残された者達が思い出を語る事で、「居た」「生きた」という事はどういう事かを考えさせられる一作。思い出を語り、もらったものを糧として、前を向いて歩いて行くしかないのだ。2015/01/02