内容説明
本書は植物生理学の基本事項を生物系学部学生、大学院生向けに解説した教科書・参考書である。生命活動の基礎をなす生化学、分子生物学、細胞・組織の構造について概説したのち、エネルギー代謝、植物に特徴的な光合成、植物ホルモン、生長生理、代謝生理、発育の調節などを中心に、総合的に解説している。改訂にあたっては、近年大きく進歩した遺伝子の発現調節機構ならびに遺伝子組換えにおけるゲノム編集技術、分析機器の進歩によるオミクス解析の深化、植物細胞・組織・器官の環境応答の機構、光化学系2の微細構造と機能などについて、最新の情報に書き改めた。また、社会的関心の高い遺伝子組換え生物の利用、地球温暖化などについてもふれている。
目次
序章―植物生理学と関連学問領域
生体物質の特徴と機能
遺伝子発現の制御と情報伝達
細胞・植物の構造と働き
エネルギー代謝1―エネルギー易動化系
エネルギー代謝2―光合成
窒素と硫黄の代謝
糖質とその代謝
脂質とその代謝
二次代謝化合物〔ほか〕
著者等紹介
桜井英博[サクライヒデヒロ]
1959年東京大学理学部植物科卒業。1964年同大学院修了。1965年理学博士。1975年早稲田大学教育学部教授。2007年早稲田大学名誉教授。神奈川大学理学部客員教授。2016年日本植物生理学会サイエンスアドバイザー
柴岡弘郎[シバオカヒロオ]
1956年東京大学理学部植物科卒業。1961年同大学院修了、理学博士。1981年大阪大学理学部教授。1997年大阪大学名誉教授。2006年日本植物生理学会サイエンスアドバイザー
高橋陽介[タカハシヨウスケ]
1982年静岡大学理学部生物学科卒業。1987年大阪大学大学院理学系研究科修了、理学博士。1995年東京大学大学院理学系研究科助教授。2004年広島大学大学院理学研究科教授
小関良宏[オゼキヨシヒロ]
1980年東京大学理学部植物科卒業。1985年同大学院修了、理学博士。1986年東京大学教養学部助手。1996年東京農工大学工学部助教授。2002年東京農工大学工学部教授
藤田知道[フジタトモミチ]
1988年早稲田大学教育学部理学科生物学専修卒業。1993年東京大学大学院理学系研究科修了、博士(理学)。1999年岡崎国立共同研究機構基礎生物学研究所助手。2005年北海道大学大学院理学研究院助教授。2016年北海道大学大学院理学研究院教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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